那覇市役所本庁舎で7日、所有者不明のスーツケースが発見され、市は同日午後1時20分ごろに本庁舎を閉鎖した。6日に市施設の爆破を予告するメールが市に届いていたことを受けた措置。スーツケースは来庁者の忘れ物であることが判明し、午後4時10分に閉鎖は解除された。約2千人の利用者や職員が避難や待機を強いられ、那覇市の本庁機能が約3時間、ほぼ全面的に停止した。

 市によると、市文化振興課に「施設を7日13時34分に爆破します」というメールが届いたため、7日午前に那覇署に相談した。一方、市職員が7日午後0時20分ごろに本庁舎1階の総合案内受付カウンターの下で金色のスーツケースを発見した。館内放送で呼びかけたが、持ち主が現れなかったために那覇署に通報。爆破予告メールもあったことから、利用者や職員の避難を決めた。

 本庁舎1〜3階の職員や利用者約千人が、庁舎に隣接する開南小学校に避難。4階以上の職員ら千人が庁舎内で待機した。

 県警によると、爆発物対策部隊がエックス線検査などでスーツケースに危険物がないことを確認した。中にはヘアアイロンや充電器、衣類などが入っていたという。スーツケースは県外から観光で訪れた女性の物で、騒動の中で自身が所有者であることを申し出たという。

 避難が呼びかけられた午後1時半ごろ、本庁舎周辺は開南小学校などに避難する利用者や職員であふれた。役所正面付近には規制線が敷かれ、多数の消防車や爆発物対策部隊の車両が待機した。