横尾俊彦多久市長(右)に国スポで取り組みたいことを提案する3校の生徒会長=多久市役所

 今秋の「SAGA2024」で国民スポーツ大会の弓道とスポーツクライミングが行われる多久市内の義務教育学校3校の生徒会が、大会に向けて取り組みたいアイデアをまとめた。市内を花で飾ってもてなしたり、学校でパブリックビューイング(PV)を開催したりと、若者目線で「できること」を考え、大会の盛り上げと市のPRに一役買う。

 東原庠舎(とうげんしょうしゃ)東部校、中央校、西渓校の生徒会長を務める9年生(中学3年生)の3人が12日、市役所を訪れ、横尾俊彦市長にプレゼンテーションした。

 東部校の大倉颯太さんは、市の魅力をPRするポスターを制作し、競技会場や駅周辺など多くの人が訪れる場所に掲示することを提案。周りには花を植えたプランターを置き、「訪問していただいた方の心も癒やしたい」と話した。

 中央校の大坪美優さんは、お薦めの飲食店情報などを看板や2次元コード(QRコード)で発信するプランを説明した。競技中に静寂が求められる弓道の特性にも注目し、「佐賀県の選手を応援するために、電子黒板を使って学校でPVを開きたい」と訴えた。

 西渓校の梶原宏聖さんは国スポのPR動画、グッズ、回覧板の作成をプレゼンした。回覧板は高齢者向けで、「子どもからお年寄りまで、幅広い方に国スポと多久市の魅力を知ってほしい」と話した。3校合同の清掃活動にも取り組む考えを示した。

 3校の生徒会が交流する中で大会の盛り上げが話題に上り、自主的にアイデアを考えてきた。横尾市長は「若い皆さんの感覚を取り入れ、みんなで楽しめる大会にしていきたい」と語り、「関連予算を付けられるように努力します」と笑顔で応じた。(古川浩司)