所願成就を祈念して灰の上を歩く参拝者=唐津市北波多の法安寺

 唐津市北波多の法安寺で14日、真言宗に伝わる「柴燈(さいとう)大護摩供(く)」があった。灰の上をはだしで歩く「火渡り」に120人が挑み、諸願成就を祈った。

 同寺は山岳修行の地であった岸岳の麓にあり、修行の場を再現し、経験してもらおうと2年前から始めた。法要では「身体健全」「家内安全」など参拝者の願いが込められた護摩木と呼ばれる木札を、坊守の小野照観さん(53)が火の中に次々と投げ入れた。その後、灰の上を参拝者が歩いた。

 同市相知町から来た女性(65)は「災害がないようにお願いした」と話した。法安寺は中世までこの地を治めた波多一族を供養するために建てられた寺で、最後の領主・波多三河守親ちかしの像の前で行った。(宮﨑勝)