老朽化したため更新される防災行政無線。市内の132カ所に設置されている=神埼市
神埼市の2024年度一般会計当初予算は、前年度比2・7%増の214億8700万円。ふるさと納税事業を巡る官製談合事件で市長が辞職したことに伴い、急きょ骨格予算に組み替えたが、市営団地の建て替えなどハード整備が重なり過去最大規模となった。
老朽化している市営姉団地を建て替える。本年度は既存団地の解体工事などを計画し、10億4336万円を計上した。25年10月に完成予定。
設置から10年以上が経過し老朽化が進んでいる防災行政無線を取り換える。132カ所に設置されており、本年度は4億226万円をかけて機器製作などに取り組む。26年4月からの運用を目指す。
損失補償の基準協定書が締結され、用地買収に向けて住民と国との協議が進む城原川ダム建設事業では、水没予定地区の住民らを対象にした生活相談窓口を本年度も設置する。移転時にかかる税金など幅広く相談に応じる。
子育て支援では、12月に開園を予定する市内の認定こども園の改築工事に、2億5636万円を補助する。(樋口絢乃)
主な事業
▶姉団地建て替え事業【10億4336万円】
老朽化している市営姉団地を建て替える。本年度は解体工事などを実施。
▶防災行政無線の更新事業【4億226万円】
設置から10年以上が経過している防災行政無線を更新し、2026年4月から運用を始める。
▶ごみ収集運搬業務委託事業【1億622万円】
脊振町の脊振広域クリーンセンターが3月末で閉鎖し、鳥栖市に新設された広域処理施設が稼働するため、ごみ収集・運搬業務を委託する。
▶城原川ダム生活再建相談事業【83万円】
城原川ダム事業の水没予定地域に暮らす住民らを対象にした相談窓口を、昨年に続き週2回開く。
▶就学前教育・保育施設整備事業【2億5636万円】
市内の認定こども園の改築や施設整備を進める。
▶神埼の偉人魅力発見事業【491万円】
下村湖人や吉田絃二郎など市の偉人を紹介する漫画を作成し、市内の図書館や小中学校に配布する。