中心街に点在する唐津焼の展示販売の会場で品定めする来場者=唐津市本町の旧唐津銀行地下

 唐津市中心部に点在する唐津焼の売り場でさまざまな器と出合える「第12回唐津やきもん祭り」が29日、始まった。陶芸家と対話しながら唐津焼を知ることができる貴重な機会で、訪れた佐賀県内外の人がお気に入りの品を求めてまちを歩いた。5月5日まで。

 初日はあいにくの雨天スタートとなったが、午後には雨がやんだ。まちなか展示販売は、呉服町商店街を中心に25カ所にあり、来場者はお気に入りの窯元や偶然の出合いを求めて、あちこちで器を手に取っていた。

 神戸市の上田壯さん(67)は焼き物が好きで、3月に唐津を訪ねた際に開催を知り、坊中窯(田中孝太さん)を目当てに来た。「早く来てよかった」と肥前狛犬(こまいぬ)の置物や器など10点を購入。「作品だけ置いてあっても作品の背景が見えない。こういうイベントは作家と会えるし、作る上での苦労話を聞くと、応援したい気持ちも出てくる」と話した。(宮﨑勝)