事業所側の席を回り情報交換する学校の進路担当者ら=佐賀市の佐嘉神社記念館

 佐賀県内の企業と学校が情報交換する「産学懇談会」が6月24日、佐賀市の佐嘉神社記念館で開かれた。68事業所の人事担当者88人と、高校や大学、短大、専門学校など28校の進路担当者ら49人が、県内就職の促進に向けて意見を交わした。

 人材を育てる学校側と受け入れる産業界との連携を強化しようと、県経営者協会と県産業教育振興会が主催した。

 懇談会では、2024年3月卒業の県内高校生について、求人倍率は2・52倍(3月末時点)で1997年度以降で最高であることや、県内就職率は67・0%(県の速報値)で、県の目標65%以上を超えることなどが説明された。

 事業所側と学校側が“意中”の相手の席を訪ねて名刺を交換した。佐賀市の建設会社社長は「土木の若い人材が欲しいが、取り合いになっている」と積極的に会場内を回っていた。

 商業高校の進路担当教諭は、企業から高校への求人票提出が7月1日から始まることを受け、「募集される職種や仕事内容を尋ねている。生徒は福利厚生や働きやすさも気にしており、情報を集めて伝えたい」と話した。高校生の採用選考は9月16日に解禁される。(北島郁男)