埼玉県川口市と一部がさいたま市緑区にまたがる都市計画道路「戸塚差間線」が26日午後3時、全線開通する。開通を待った地元からは喜びと期待の声が上がっている。

 戸塚差間線は1986年2月に都市計画決定された、川口市戸塚1丁目から同市差間3丁目をつなぐ延長約1580メートルの道路。今回、開通・供用開始となるのは、大部分がさいたま市緑区大門にかかる同市北原台1丁目地内約320メートルの区間で、幅員約16メートル、車道は片側1車線の2車線でそれぞれに幅約3・5メートルの歩道が設けられる。

 全面開通は地元の人々にとって世紀をまたいだ「悲願」だった。同市行衛町会の園部隆男会長は「町会の皆さんからも『いつ開通するのか』と聞かれることもあった。もともとは畑の多い地域だったが民家が増え、周辺の細い道が抜け道となっている現状もあった。東川口駅方面へ一本で行けるようになればそうしたことも解消され、便利になるのでは」と全面開通を喜ぶ。

 川口市道路街路課によると同市区間は昨年12月に区画整理事業が完了。今回の区間が開通することで「戸塚支所西」交差点方面から北西へ、東北道にかかる西通り橋、その先の戸塚西公民館、「差間三丁目」交差点方面までが一本の道路で接続する。同課によるとこれまで大きく迂(う)回(かい)せざるを得なかった同市差間地区などから、東川口駅方面への交通利便性が大きく高まることが期待されている。

 差間町会の大森弘会長は「開通までにだいぶ時間がかかったが地元にとっては良かった」と開通を喜ぶ一方で「今後、交通量が増加することも考えられるので、子どもたちの安全のため、信号機や横断歩道の設置が必要となる場所もある」とも話している。