8月から韓国・東海(トンヘ)−境港間で運航する日韓の定期貨客船「イースタンドリーム号」(定員530人)が26日、試験運航のため境港に入港した。韓国から訪れた船会社「トゥウォン商船」の李(イ)錫基(ソッキ)社長、メデイア関係者ら約40人を、平井伸治知事らが境夢みなとターミナル(境港市竹内団地)で歓迎。「おかえりなさい」と書かれたくす玉を割って約5年ぶりとなる運航再開の第一歩を祝った。

 貨客船はトゥウォン商船が8月3日から週1往復のダイヤで正式運航。コロナ禍や前の運航会社の廃業を経て再開される。試験運航は、境港で27日夕の出港までに安全性や業務の点検などが行われる。

 岸壁であった記念セレモニーは、島根県を含む行政や経済団体の代表らが出席。観光や物流を通じた交流促進を期待し、平井知事が「心待ちにしていた」とあいさつ。李社長や鳥取県と友好提携協定締結30年を迎える韓国・江原道(カンウォンド)の鄭(チョン)日燮(イルソプ)グローバル本部長らと共にくす玉を割った。

 李社長はセレモニー後の取材で、自転車、バイクが積める貨客船の特性を生かしながら、韓国で人気の自然の中で暮らす長期滞在プランなどを造成する利用促進の具体策を示した。

 一般向けの船内見学会もあり、家族連れなど35人が参加。ゆったりと一夜を過ごす船旅を思い浮かべ、客室やレストラン、カラオケルームなどを見て回った。