国土交通省倉吉河川国道事務所は21日、2026年度の開通を目指して整備中の山陰道・北条道路(鳥取県湯梨浜町はわい長瀬−同県琴浦町槻下、13・5キロ)について、地下に新たな軟弱層が見つかるなどして追加の対策が必要になったと発表した。開通時期への影響は調査や対策を踏まえて検討するという。

 一帯は北条砂丘地のため、もともと液状化対策で地中にくいを打つ工事を盛り込んでいた。ところが、工事が進むにつれ、大栄インターチェンジ(IC、同県北栄町由良宿)の東側の区間で、砂層の下に粘土や腐植土の軟弱層があることが分かり、軟弱層にセメントなどを混ぜて固める工事が必要になった。

 くいを打ち込む振動で、北条道路の北側を並行して走る町道に路面のひび割れなどが生じ、振動を吸収する変位緩衝孔の施工を進めている。このほか地中で転石や木の根といった障害物が見つかったという。

 北条道路は側道部分が1999年度に全線供用された。本線部分の事業は中断していたが、再開の手続きを経て2018年度に着工した。