「À Table!(ア・ターブル)」は東京・吉祥寺の郊外に住む夫婦が、さまざまなレシピをもとに作る料理を楽しみながら、互いを理解していく様子を描くグルメドラマ。その第2シリーズ「ノスタルジックな休日」が、BS松竹東急で7月3日(水)午後11時にスタートする。また、前作「歴史のレシピを作ってたべる」も、CSホームドラマチャンネルで4日(木)から再放送が決定。主人公の藤田ジュンを演じる市川実日子と、その夫・ヨシヲ役の中島歩が前作を振り返るとともに新作の魅力について語った。
料理の感想はアドリブ
――前作では数百年前に偉人たちが食べた料理が毎回登場していた
中島 どれも食べたことのない変わったお味で。
市川 いい意味でね(笑)。私はレオナルド・ダビンチが食べた「鶏肉ソテーの教皇風」がおいしかったです。スパイスをいっぱいまぶして焼いたもの。
中島 マリー・アントワネットがマグロを食べていたのか、とか驚くことも多かったですね。
市川 教科書に出てきた人たちも、普通に食事や生活をしていたんだなぁと感じられておもしろかったです。
――アドリブのようなセリフの応酬が見ていて楽しい
中島 台本には料理の感想は「お任せします」と書いてありましたし。
市川 吉見(拓真)監督からは「なるべくご自分に寄せてください」と言われました。私が、台本の意図とはずれているかもしれないな…、と迷いつつ正直な反応をしたことがあったのですが、それを良いって言ってくださったり。その場で本当に起きていることを大切にしていこうというチームなんだなと感じました。
――ジュン(市川)とヨシヲ(中島)はどんな夫婦だと感じるか
中島 気取らずに、生活を楽しむ夫婦だなあと。
市川 無理せず、2人で楽しいを共有している夫婦。
中島 この作品を撮っているうちに僕の考えは、夫婦にしろ家族にしろ、一緒に暮らしていくのは、機嫌を取り合っていくことだ、というところに行きついて。居心地のいい場所にしたいから相手にはご機嫌でいてほしい。相手を楽しませることで自分も楽しめる、そういうことなのかなって思ったんです。
相談しなくても同じ感覚
――お互いの印象は?
中島 愉快な人ですね、とっても。現場を常に愉快にしてくれる愉快さんです。
市川 愉快しか言わない(笑)。
中島 現場が楽しげなのって、すごく大事なことですよ。
市川 中島さんは素材のままでいて、人も素材でいさせてくれる人。
中島 それはうれしいな。
市川 びっくりするくらい素材のまま現場に立っている(笑)。
中島 肩の力がこれだけ抜けている芝居もなかなかないですよね。
市川 私の中ではアドリブとセリフの境界線をなくすことが目標でしたが、相談しなくても中島さんから同じ感覚を感じていました。
中島 言葉にしなくても共有できている感じはしましたね。
――新作はレシピががらりと変わる
中島 料理は素直にとてもおいしかったです。
市川 懐かしい感じかなと思っていたら自分たちが食べていた感じでもなく。素材の良さが生きている、うれしいおいしさでした。ぜひ皆さんにも作っていただきたいです。
中島 ちょっと大変だけど、レシピに忠実に作ってほしいですね。
自分が好きだったことを再確認
――今回は歴史ある場所を歩く東京散策の要素もある
市川 個人的に好きな場所がすごく多かったです。私、柳宗理さんがデザインされたものが好きで使っているのですが、そのお父さんの柳宗悦さんが開設された日本民藝館を訪ねたり。時間を旅して、20歳くらいの時に自分が好きだったことを20年経ってもう一度確認できたような気がしています。
――ジュンとヨシヲの関係は前作から変化しているか
市川 どうだろう?
中島 ロケに出て、その時に感じたリアクションをしているから、新しい一面も出ているかも。
市川 確かに風が吹いて、光が当たれば気分も変わりますよね。見てくださる方がどう受け取ってくださるのか楽しみです。
<いちかわ・みかこ>1978年6月13日生まれ、東京都出身。近作に「ジャパニーズスタイル」「月とケーキ」など。
<なかじま・あゆむ>1988年10月7日生まれ、宮城県出身。近作に「不適切にもほどがある!」「柚木さんちの四兄弟。」など。
水曜ドラマ23「À Table!〜ノスタルジックな休日〜」
BS松竹東急 7月3日スタート 毎週(水)午後11:00〜
「À Table!〜歴史のレシピを作ってたべる〜」
ホームドラマチャンネル 7月4日スタート 毎週(水・木)深夜3:00〜
(おとなのデジタルTVナビ)