千葉大は17日、学内で元教員らにアカデミックハラスメントを繰り返していたとして、60代の男性教授を12日付で停職4カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性教授はハラスメント行為に該当しないと否定している。

大学によると、男性教授は令和元年から元教員に対し誹謗(ひぼう)中傷や提出した論文を放置するなどのほか、「ここにいても教員としてやっていけないのではないか」と退職を勧奨。元教員が4年12月に大学を退職するまで続いたという。

男性教授の研究室に所属していた元指導学生には元年から海外出張の同行を求めたり、学内の実験施設を使わせないようにしたりして精神的に追い詰める態度を続けたとしている。

被害に遭った2人は4年8月、男性教授からのハラスメント被害を大学側に申し立て、学内の人事調査委員会が関係者への聞き取りなどを通じ、男性教授によるハラスメント行為と認定した。被害者の特定を避けるため、大学は被害者の性別や所属学部・研究科などを公表していない。

千葉大の横手幸太郎学長は17日、男性教授のハラスメント行為について「誠に遺憾。同様の事案が発生しないよう、全学で再発防止と信頼回復に努める」とのコメントを大学のホームページに掲載した。