津山市で今月8日、岡山県内では6年ぶりとなるツキノワグマによる人的被害が発生したことを受け、県は19日、県北部の市町村や警察の担当者らを集めた緊急対策会議を21日に県美作県民局(津山市山下)で開くと発表した。登山者らへの注意喚起や巡視強化といった再発防止策について協議する。

 津山市をはじめ、定期的にクマの出没が確認されている11市町村と管轄する警察署の担当者、猟友会のメンバーら約30人が出席する。登山中にクマと遭遇しないようラジオや鈴の音を出すよう呼びかける看板の設置や登山道周辺の巡視、花火を使った追い払いの強化などの対応方針を確認する予定。

 人的被害は8日朝、津山市奥津川の登山道で発生。岡山市内の50代男性がツキノワグマと遭遇し、右腕をかまれて軽傷を負った。県内でクマによる人的被害は2018年6月以来3例目。

 県によると、クマは6〜7月が繁殖期で活動範囲が広がるという。自然環境課は「関係団体としっかり連携し、再発防止に努めたい」としている。