70年を超える玉野競輪の歴史をたどる特別企画展が玉野市宇野、たまののミュージアムで開かれている。戦後間もないレース風景や地域にもたらした影響など、玉野の復興・発展と歩を合わせた公営競技の姿を紹介している。

 競輪は1948年、地方財政の健全化や自転車産業の復興を目的に始まり、玉野では50年に市営競輪場が開設された。2022年に大規模リニューアルしたことから、改めて歴史を振り返ろうと同ミュージアムが企画した。

 今回は「懐古編」として、開設当初の競輪場の写真や変遷を説明するパネル、地元選手の優勝トロフィーなど約150点を展示。昭和期の写真は多くのファンがスタンドに詰めかけ、人気ぶりが伝わってくる。

 時代とともに設備が充実し、国際大会で活躍する選手も輩出。レースだけでなく県スポーツ祭や陸上記録会の会場に使われ、人気タレントのイベントも開かれた。ファンが増える一方で、賭け事に伴うトラブルが起きるなど負の側面もあった。

 同ミュージアム責任者の相澤千桂さんは「地元でも競輪について知らない人が多い。玉野の歩みの一側面として興味を持ってもらえれば」と話している。

 「玉野けいりんの歩み展」懐古編は7月21日まで。同25日から現代編に展示替えする。入場無料。月曜休館。