桜も満開を迎え、猫らにとって過ごしやすい季節がやってきました。

 暖かくなるとやってくるのが猫らの“換毛期”。サビ猫の「あんず」の抜け毛は激しく、カリカリ体をかくとフワフワと毛が舞い、ブラッシングすると面白いようにどんどん毛が取れる!という一方、キジトラ猫の「モモ」は、あまり取れません……。あんずよりモモのほうが毛深いというのに、真冬と同じ毛皮で暑くないのかな……?モモは寒がりなので、朝晩冷える日のために、まだ必要なのかもしれません。

簡単に薬を飲むあんず

 そんな猫らは2匹ともシニア猫。最近は頻繁に薬のお世話になっています。投薬の仕方もそれぞれで、試行錯誤の毎日です。

 モモは若い頃から定期的に投薬の必要がありましたが、あんずはここ最近になって口内炎になり、薬を飲むことになりました。

 あんずの場合は、「ウェットフード大好き猫」なので、粉末にした薬をウェットフードにパッとかけて、上からウェットフードを乗せて“薬サンド”にすれば、パクパク食べてくれます。

ホットカーペットと一体化?するあんず

 ただ、夫が面倒くさがってウェットフードに薬をパッとかけただけのものを出したときは、「なにかへんなにおいがする……」とばかりにクンクンクン……とにおいをかいで、さすがに食べようとしませんでした。

 ウェットフードを嫌いになられても困るので、あわてて皿を下げて、薬にウェットフードをかけて“サンド”したら、少しだけにおいをかいで、「そうそう、これよこれ」とばかりに、すぐに食べておりました。猫は犬ほどの嗅覚がないとはいえ、警戒心が皆無のあんずです。

キャットタワーで身長を測る娘をにらむあんず

薬に敏感なモモ

 一方モモは、ウェットフードは食べても食べなくてもどっちでも良い猫。むしろどちらかといえば、ドライフードが好きなのです。特に、私が出したばかりのフードでなく“いつでもどうぞ”と餌場に置かれた “置き餌”が好きなのです。

 あんずのように、朝イチやオヤツにウェットフードを食べる習慣がないので、薬をあげるタイミングが大変難しいのです。

薬に敏感なモモ

 朝、あんずにあげるのと同じように、モモにも薬をサンドしたウェットフードをトッピングしたキャットフードを出しても、食べに出て来ることはほとんどありません。

 なので、日なたぼっこなどをしているモモの鼻先にウェットフードを嗅がせ、食欲をそそります。さすがのモモも、クンクンにおいをかぎ、ペロリと舌も出しています。

「ほら、モモちゃん、今食べるとおいしいよ〜」

 などとおススメすればするほど食べないので、ごはんのにおいをかぎ始めたら、そばにそっと置きます。(野良猫じゃないんだから……)

 これで食べてくれることもあったのに、最近では「どうせ薬がはいっているんでしょ、お見通しよ。後でドライフードだけ食べるから、今はいらなーい!」とばかりに、プイっと顔をそむけてしまうのです。

 ドライフードに薬をふりかけたところで、やっぱり食べないので、とても困ります。

新しい投薬法は「なすりつける」

 以前は夫が押さえつけて飲ませていたこともありましたが、最近は獣医さん直伝の方法があります。

 私が勝手に獣医歴50年と想像している獣医さんいわく、「口にぬっちゃえば、勝手になめるから〜」とのことで、「口のまわりに粉末の薬を混ぜたウェットフードをなすりつけて、なめさせる」という方法です。

 確かに猫はキレイ好き。口のまわりにフードがついていたら、キレイになるまでなめるよね……。

 モモが一番活動的な21時頃に、夫がモモをつかまえて、薬入りフードを口のまわりに塗ってみました。

 一瞬でも体の自由を奪われるのを嫌うモモなので、おいしいフードとはいえ、無理やり口に塗られるのも嫌みたい……。顔を背けながらも、夫にしっかり塗られてしまいました。

 塗り終わったのでモモを放すと、しきりに口のまわりをなめ、手でクルクルしたりなど、キレイになるまでペロペロペロペロしておりました。

 獣医さんのおっしゃる通り、しっかり投薬が出来たと言えますが、これを毎日やるのは気が引けるな……と思もするけれど、無理やり口の中に押し込むよりは良さそうなので、しばらくこの方法で投薬を続けたいと思います。

(次回は5月16日公開予定です)

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猫に鼻うがい!?動物病院でビックリ仰天の診察 だけど愛猫はスッキリ快調