なでしこジャパンは現地4月8日、『2024 SheBelieves Cup』3位決定戦・ブラジル女子代表戦の前日練習を実施。トレーニング後、長谷川唯が期待の“18歳コンビ”に言及した。

 6日に行なわれた準決勝のアメリカ女子代表戦で、チームは1−2で敗れたが、2人の若きプレーヤーが堂々のパフォーマンスを披露した。ともに18歳の谷川萌々子と古賀塔子だ。

 アンカーのポジションで先発した谷川は、開始30秒に正確なロングボールで清家貴子のゴールをお膳立て。後半頭から投入され、3バックの一角に入った古賀は、身体を張ったシュートブロックなどでチームを救うプレーを見せた。

 2人は昨年7月の女子ワールドカップにトレーニングパートナーとして帯同。そして11月のブラジル遠征でともに初招集されると、その後はコンスタントになでしこジャパンのメンバーに選出されている。

 長谷川にこのコンビについて訊くと、返ってきたのは予想をしていなかった厳しい言葉だった。
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「若いなかであれだけできるのはすごい、という印象もあって、将来性のある選手だとは思います。ただ、今、このチームに入ってる以上は、このチームの中で一番できる選手が試合に出るべきだと思う。そこの厳しさは自分自身にもそうですし、周りに対しても追求していかないといけないところだと思う。

 すごさはありますけど、若いからではなく、誰にでも同じように要求していきたいと思いますし、もちろんまだまだ足りないところも自分自身もあるし、もちろん(古賀)塔子も(谷川)萌々子もそう。みんなあると思うので、そこはお互い要求し合えればいいかなとは思っています」

 今年7月に開幕するパリ五輪の登録選手数は、昨夏の女子W杯より5人少ない18人。この熾烈なサバイバルに年齢は関係ないということだろう。

 長谷川は続けて、「ワールドカップの頃から、サポートメンバーっていう形でしたけど、試合に出れないのは分かっていながらもすごくチームに貢献してくれました」と改めて称えた。

 そのうえで、「そういう選手たちが今この18人に入ろうと、良いプレーを見せてくれるのは本当に中でも良い競争が生まれると思いますし、本当に負けてられないなっていう選手がたくさん出てくると思う。そういう意味ではすごく良い傾向にあるかなとは思います」と競争激化を歓迎した。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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