[U-23アジア杯・準決勝]U-23日本 2−0 U-23イラク/4月29日/ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム

 U-23日本代表は現地4月29日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップの準決勝でU-23イラク代表と対戦し、2−0で快勝。8大会連続12度目の五輪出場を決めた。

 立ち上がりから主導権を握った日本は、28分に幸先よく先制。藤田譲瑠チマからのロングボールに抜け出した細谷真大が華麗なターンでDFをかわし、右足で落ち着いてゴール右に流し込んだ。

 さらに42分には、左サイドから大畑歩夢が切り込んで横パスを供給。ペナルティエリア手前でフリーとなっていた藤田がダイレクトでラストパスを送り、これに反応した荒木遼太郎がワントラップから冷静にGKの動きを見て、右足でネットを揺らした。

 試合終盤には相手の攻勢を受けるも、粘り強く2点のリードを守り切り、大岩ジャパンが決勝へと駒を進めた。
【PHOTO】U-23日本代表のイラク戦出場16選手&監督の採点・寸評。藤田が圧巻の2アシスト、安定感抜群の高井も高評価
▼U-23日本代表のチーム採点「7」
 若きサムライたちがイラクを圧倒。パリ五輪出場権がかかる重要な一戦で、見ていても安心感のある試合運びを披露した。

 前半から主導権を握り、何度もチャンスを作れたのは、中盤3選手の働きが大きい。中央に大きく空いたスペースを藤田、荒木、松木玖生が有効に使い、正確な縦パス、ラストパスを供給。奪われても、藤田と松木の出足が速く、即時奪回して再び攻撃に繋げた。

 守備の安定感も抜群。最終ラインの背後へのボールもセンターバックの高井幸大と木村誠二がしっかりとカバー。両サイドバックもスピードのある相手のアタッカーに食らいつき、仕事をさせなかった。

 DF陣だけでなく細谷や荒木も下りてきて、相手のシュートをブロックするなど、組織的な守備も光った。アタッカー陣の動き出しも絶妙で、それを見逃さない中盤の選手との連係も見事だった。

 MOMは2アシストに加え、多くのチャンスの起点となり中盤の支配していた藤田。得点を決めた細谷と荒木はもちろん、無失点に抑えた守備陣も高く評価した。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

【記事】「イラクは死んでいた」「5失点でもおかしくなかった」大岩Jに完敗で、相手国のファンは憤慨「日本とはパフォーマンス、プラン、経験が明らかに違う」

【記事】「アジアの虎は日本だ」「レベルが違う」大岩J、イラクを圧倒して五輪出場決定に韓国羨望!「金メダルのアジア唯一の希望。韓国は予選通過が目標の後進国」

【PHOTO】U-23アジア杯に駆けつけた各国の美女サポーターを特集!