優勝候補の一角が上々の滑り出しだ。スペインはEURO2024のグループステージ第1節でクロアチアと対戦し、3−0で快勝した。

 この一戦で特別な輝きを放ったのが、16歳の新星ラミネ・ヤマルだ。4−3−3の右ウイングで先発した背番号19は持ち前の高度なテクニックを随所に披露し、前半終了間際には狙いすましたクロスでダニエル・カルバハルのチーム3点目をお膳立てした。
【動画】16歳ヤマルの圧巻アシスト→カルバハルが3点目
 16歳と338日。EUROの最年少出場記録を打ち立てたヤマルについて、著名ジャーナリストのギジェム・バラゲ氏が英公共放送『BBC』に寄稿したコラムで、その活躍ぶりを称賛する。

「このトリッキーなウインガーは、自身の年齢をあざ笑うかのように、クロアチアのディフェンスの間を縫って踊り続けた。バルセロナではすでに51試合に出場し、7ゴールを決めている。彼が最高峰のチームでプレーしていることに驚く必要はないだろう」

 同コラムでは、ジュニアレベルでヤマルを指導したイヴァン・カラスコ氏の言葉を紹介している。

「彼は私たちがまだ想像できないことをするだろう。自分の才能をとても自覚している少年だったと覚えている。スポーツの世界では、才能のある人は非常に利己的になりがちだが、ヤマルは違う」
 
 また、元バルセロナ記者で現在はスポーツTVのジャーナリストであるジャウマ・マルセット氏は、若き日のヤマルを次のように回想する。

「メッシが容赦なくプレーするのを見たことがあるが、ラミネがあの試合で自分より年上の子どもたちを相手にやったようなことは見たことがなかった。あの日、彼はすべてをやったんだ」

 バラゲ氏は「ヤマルの才能は、多くの人が彼と比較するリオネル・メッシからも注目されている」と記し、あるエピソードを披露する。

「アルゼンチンの巨匠は、側近の1人に送ったWhatsAppのメッセージで、『ラミネはなんて簡単にプレーしているのだろうか』とコメントした。メッシは、今後数年間でバロンドールを争う選手について尋ねられた時、すでにヤマルの名前を挙げている」

 EUROはまだ始まったばかり。ヤマルは後世まで語り継がれるような伝説を残すことができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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