ミランの新指揮官候補にブライトンを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督が浮上しているようだ。4月30日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えている。


 2019年に就任したステファノ・ピオリ監督の下、2021−22シーズンに11年ぶりにスクデットを獲得し、翌シーズンにはチャンピオンズリーグ(CL)でベスト4進出を果たすなど“名門復活”を印象付けたミラン。しかし、迎えた今シーズンはCLで決勝トーナメントに残れず、ヨーロッパリーグ(EL)でもベスト8敗退。セリエAでは2位につけているものの、先月下旬に行われたミラノ・ダービーにて“宿敵”インテルの優勝を見届けるという屈辱を味わった。


 このような現状を受け、チーフスカウトのジョフレイ・モンカダ氏、アドバイザーを務めるズラタン・イブラヒモヴィッチ氏、ジョルジョ・フルラーニ会長らクラブ上層部は、今シーズン終了後の指揮官交代を検討。ピオリ監督との契約を1年前倒しで解消し、来シーズンに向けて新指揮官を迎える可能性が高まっていると報じられている。


 新監督の筆頭候補とされているのがフレン・ロペテギ氏。かつてポルトやスペイン代表、レアル・マドリード、セビージャ、ウルヴァーハンプトン(ウルブス)などを率いた57歳は、既にミラン側との会談を行なっており、年俸400万ユーロ(約6億7000万円)の3年契約で口頭合意に達したとも伝えられている。しかし、ミランファンの一部は同氏の招へいに消極的な模様。今回の報道によると、SNS上では「#Nopetegui」のハッシュタグが出現しており、ロペテギ氏就任に反対するオンライン上の嘆願書には多くの賛同が集まっているという。


 こうした現状を鑑み、ミランはロペテギ氏以外の候補者への関心を強めている模様。かねてから名前が挙がっているボローニャのチアゴ・モッタ監督やロイヤル・アントワープのマルク・ファン・ボメル監督に加え、ブライトンを率いるデ・ゼルビ監督の招へいにも興味を示しているという。同氏は現役時代にミランの下部組織に所属し、指導者転身後もパレルモやサッスオーロを率いるなど、セリエAとは縁がある人物。ブライトンとの現行契約は2026年6月末までとなっており、違約金は1500万ユーロ(約25億円)程度に設定されているようだ。


 また、かつてローマを指揮し、現在はリールを率いているパウロ・フォンセカ監督もミランの新指揮官候補に浮上しているようだ。