元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモヴィッチ氏が、現役引退の理由やセカンドキャリアについて語った。2日、イタリアメディア『スカイスポーツ』が伝えた。


 現在42歳のイブラヒモヴィッチ氏は、1999年にスウェーデン1部のマルメでプロデビューを飾り、アヤックス、ユヴェントス、インテル、バルセロナ、ミラン、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・ユナイテッド、ロサンゼルス・ギャラクシーで活躍。クラブキャリアでは通算500ゴール以上を記録し、スウェーデン代表の歴代最多得点記録も保持している。


 2020年1月に2度目のミラン加入を果たすと、精神的支柱として“ロッソネリ”を復活に導き、2021−22シーズンには11年ぶり19度目のスクデット獲得に貢献した。しかし、キャリア終盤は度重なるひざのケガに悩まされ、2022−23シーズン限りでの現役引退を決断。そして昨年12月にアドバイザーとしてミランに帰還し、次期監督の選定などにおいて重要な役割を担っている。


 そんななか、中東のインフルエンサーであるアナス・ブハシュ氏のポッドキャストに出演したイブラヒモヴィッチ氏。セカンドキャリアに言及し、「カルディナーレ(ミランのオーナー)は、俺が断ることのできないオファーを出してくれた。ミランと働き始めて3〜4カ月経つが、物事は順調に進んでいる」と、その充実ぶりをうかがわせた。


 続けて、「家族と良い生活を送りたかったし、子供たちといろんなことを出来るようになりたかったんだ」と、家族と過ごす時間を増やすことが現役引退の大きな理由となったことを告白。「もし現役生活を続けていたら、多くのことができないままだっただろう。俺はひざに問題を抱えていたからね。だから『よし、ここまでにして人生の新たな章を始めよう』と言う瞬間の訪れを受け入れたんだ。それまでは俺のエゴが辞めるのを難しくさせていたんだ。俺は今でも自分が最高(の選手)だと思っているし、続けることもできたかもしれない」と、お馴染みの“イブラ節”で決断を振り返った。


「妻はいつも、『長年にわたってあなたの面倒を見てくれた人を忘れないように』と言ってくるよ。彼女は俺のために、彼女のキャリアを捨て、俺のやることすべてに付き添ってくれた。人間関係においては大きなエゴを持つ必要はない。俺たちは贅沢な暮らしを好む家族だと思われるかもしれないが、ヘレナ(妻)は自分で洗濯も料理もする。家政婦は一人しかいない。子供たちの学校への送り迎えは俺が担当しているんだ。アメリカでは全校生徒の中で俺の子供たちだけが自転車に乗っていた。他の家庭では、送り迎えの乳母がいたり、運転手がいたりしたが、うちはそんなことなかった」