EURO2024・グループF第3節が26日に行われ、チェコ代表とトルコ代表が対戦した。


 ポルトガル代表との初戦に敗れたチェコ代表は、前節のジョージア代表戦をドローで終えたことにより、ここまで未勝利と苦しい状況が続いている。2大会連続の決勝トーナメント進出に向けて残された道は勝利のみだ。対するトルコ代表は、初戦のジョージア代表戦こそ勝利したものの、続くポルトガル代表との一戦では0−3と大敗。しかし、引き分け以上で2位以上が確定するため、チェコ代表に比べると大きなアドバンテージを持ちながら最終節を迎えた。


 試合は、立ち上がりから両チームが果敢にゴールを狙うアグレッシブな展開に。そんななか、20分に大きなターニングポイントが訪れる。ハーフライン付近で相手と接触したアントニン・バラークに対し、主審はイエローカードを提示。すでに警告を受けていたバラークは退場となり、チェコ代表は残り約70分を10人で戦うことになった。


 ファールや抗議によりゲームの中断が目立つなか、勝負は後半に突入。すると、51分にトルコ代表がスコアを動かす。右サイドのクロスからケナン・ユルディズが放ったシュートはGKのビッグセーブに防がれたものの、イスマイル・ユクセキが相手のクリアをボックス手前で回収。左斜め前のハカン・チャルハノールにパスを送り、ダイレクトでネットに突き刺して先制点をマークした。


 リードを許したチェコ代表だったが、66分に試合を振り出しへと戻す。右サイドでスローインを獲得し、ヴラディミール・ツォウファルがゴール前に長いボールを供給。トマーシュ・ソウチェクがヘディングで競り勝つと、流れたボールに対してトマーシュ・ホリーとGKが交錯する。キャッチに失敗したこぼれ球をホリーが詰めるが、これはチェコ代表が体を張ってブロック。しかし、セカンドボールをソウチェクが押し込んで同点弾を挙げた。


 そんななか、このままタイムアップかと思われた後半アディショナルタイムに劇的な結末が待ち受けていた。前がかりになったチェコ代表の攻撃をトルコ代表が凌いでカウンターを仕掛け、オルクン・コクチュが左サイドにポジションを取ったジェンク・トスンにパス。ドリブルで運びながらボックスに入り、カットインから右足でゴールを狙う。狙い澄ましたシュートは鮮やかにネットを揺らし、トルコ代表が劇的な勝ち越し弾を決めた。


 結局、そのまま試合は2−1で終了。トルコ代表が2位で決勝トーナメント進出を決めた一方、チェコ代表は最下位でのグループステージ敗退が決まった。トルコ代表は、来月2日にラウンド16でオーストリア代表と対戦する。


【スコア】

チェコ代表 1−2 トルコ代表


【得点者】

0−1 51分 ハカン・チャルハノール(トルコ代表)

1−1 66分 トマーシュ・ソウチェク(チェコ代表)

1−2 90+4分 ジェンク・トスン(トルコ代表)