前明石市長の泉房穂氏(60)が30日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ!」(月〜金後1・50)に出演し、政府が発表した「子ども・子育て支援金」について「詐欺そのもの。悪徳商法です」と厳しく批判した。

 番組で口火を切ったのは政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏。財源を社会保険の枠組みからとることに猛反対で「社会保険というのは医療、介護、年金など。こういう中で子育てにお金をかけるということは、もらえるはずの年金を減らしたり、払わなければならない医療費を増やしたりということ」と断じた。さらに政府の不誠実な態度も批判。「みんなで子育てやるのでお金は必要というなら、消費税2%を上げるみたいなことをなぜ言わないのか。そのかわり裏金とか絶対やりませんと政府が言うなら、国民も納得できるかもしれない」と持論を述べた。

 鈴木氏の発言に同調しながらも、それ以前に政府の予算枠組みに大きな問題があると主張したのが泉氏。ヨーロッパなどの先進国と比較しながら「日本は他の国と同じような保険料の負担をさせているが、他の国は日本の倍くらいの子ども予算」と、フランスや英国などの例を挙げた。そのうえで「今の枠組みでできる。明石市もやってきたが、他の自治体でもできている。できないのは国だけ」と批判した。

 さらに危ぐするのは、社会保険料の場合、導入時の金額よりも将来的には跳ね上がる可能性が高いこと。「介護保険も始まった時よりも約3倍に増えている。政府の出している少子化対策はしょぼいので、きちんと対策しようとすると必ずお金がいる。だからこれも上がっていくのは間違いない」と警戒を強めていた。