テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏(70)が10日、読売テレビ「ミヤネ屋」(月〜金後1・55)に電話出演し、ドジャース大谷翔平の元通訳、水原一平被告のテレビドラマ化のニュースについて解説した。

 制作発表をしたのはオスカー作品「ラ・ラ・ランド」などの米制作会社「ライオンズ・ゲート」。「MLB最大のスキャンダル。信頼と裏切り、富と名声の罠に迫る」と企画意図を公表し、シリーズ化も念頭に入れているという。

 デーブ氏は今回の事件が現在の米ショービジネス事情にあまりにもハマっていることが、フライング気味の発表につながったのでは、と考える。「実際にあった話の企画が今は一番通りやすいんです。中身を説明する必要がない。さらに日本を題材にした作品が現在ものすごく多くて、人気がある。関心が高まっているのでタイミングもとてもいい」と解説した。

 「世界中に配信するので予算はケチらないと思う。1話10億円以上では」と推測するデーブ氏。さらに「日本でロケが行われて日本人キャストが出演する可能性もある」と、日本のエンタメ界と連携が取られる可能性も指摘した。

 ただドラマのキーパーソンとなる水原被告は現在、大きな裁判を目前に控えている状況。番組MCを務めるフリーアナウンサーの宮根誠司(60)は「こんなときに接触はできるのでしょうか?」と、中継で出演した吉田大国際弁護士に質問。吉田弁護士は「保釈の条件として犯罪被害者など証人になり得る人との接触を禁じているが、制作会社の関係者は第三者なので接触は可能」と法的解釈を説明した。もっとも「弁護側は、現在は重大局面なので余計なことはするな、と指示を出している可能性が高い」と付け加えた。

 さらに大きな障壁は大谷サイドの動向だ。吉田弁護士は「制作サイドが名誉毀損などで訴えられる可能性もあります。たとえ水原被告が承諾しても、大谷選手がすぐに同意するとは考えにくいので、まだまだ(ドラマ化実現には)問題はあると思われます」と話していた。