◇セ・リーグ 巨人1―2阪神(2024年4月18日 甲子園)

 巨人の小林誠司捕手(34)が18日の阪神戦(甲子園)でまたしても先制打。チームは延長10回サヨナラ負けを喫したが、必死に前を向いた。

 この日も同学年の盟友・菅野智之投手(34)と3回連続でコンビを組み、7番に入ってスタメンマスク。初回、2死一、二塁のピンチで佐藤輝を空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた直後の2回だった。

 2死二塁と得点圏に走者を置いて入った第1打席だ。相手先発右腕・西勇から2球で2ストライクと追い込まれながら、カウント1ボール2ストライクからの4球目、低めのチェンジアップにうまくバットを合わせて中前に運び、二走・丸を先制のホームに迎え入れた。

 「なんとか打とうと思って打席に立っているので、それがいい結果になって良かったです」。

 菅野は序盤こそ制球にやや苦しんでいたが、中盤以降は調子を上げ、6回までに今季最多の9三振を奪った。

 だが、1―0のまま迎えた8回だった。ここまで投手戦を繰り広げてきた相手先発右腕・西勇の代打・前川に左前打されると、続く近本にも左前打され、無死一、二塁のピンチ。

 中野の送りバントは菅野が好フィールディングで三塁に送球して1死一、二塁となったが、ここで打席に入った森下に初球の外角低めスライダーを左前に運ばれ、1―1の同点。菅野はここでマウンドをドラフト1位ルーキーの西舘に譲って降板となった。菅野にとっては開幕から21イニング目での今季初失点だった。

 菅野について小林は「悪くはなかったと思います」とし、菅野自身は8回の先頭を反省していたと伝えられると「まあ、そうですね。これも野球ですし、それまでもいいピッチングをしてくれてたと思うので。振り返ってみれば、いろんな引き出しを出せる場面もありましたし。そこは繰り返しだと思うので、あそこで抑えられるように次、頑張ってくれると思います。僕もいろんなことを考えながらやりたいと思います」と盟友を思いやった。

 また、ドラフト1位右腕・西舘も菅野を好リリーフ。開幕から無失点のまま8ホールド目をマークした。これにも「はい、いいピッチャーですし、強い気持ちを持ってマウンドに上がってくれた」と小林。「ナイスピッチングでした」とルーキーを称えていた。