今夏のパリ五輪出場を決めているハンドボール男子日本代表が10日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで実施中の強化合宿を報道陣に公開した。

 今回の合宿には24人が参加。五輪登録メンバーとなる14人への絞り込みに向け、各々の選手が生き残りに向けて緊張感を漂わせながら、約1時間半の練習に取り組んだ。

 直近の活動まで代表主将を務めてきた東江雄斗(ジークスター東京)は「これが(五輪出場の)ラストチャンスかも知れない。命懸けでメンバーに入ることを目標にやりたい」と抱負を述べた。2月にダグル・シグルドソン前監督が電撃辞任。「みんな衝撃を受けた」と語ったが、4月にカルロス・オルテガ氏の7年ぶりの再登板が決定。東江自身、オルテガ氏の指揮の下でプレー経験があるだけに、「ディフェンスもオフェンスも凄く細かいし頭を使う(プレー)」と話した。

 五輪本番では初戦でシグルドソン氏が監督を務めるクロアチアと対戦することが決定。“遺恨対決”となるが、東江自身は「成長させてくれた監督。感謝しかない」と後腐れがないことを強調。その上で「(シグルドソン氏は)日本のスタイルを分かっているが、彼が思っている以上のプレーを出して勝ちたい」と恩返しの白星を誓った。