洗いすぎはNG?洗濯頻度は?などなど、セーターのお手入れについて「たまひよ」アプリユーザーにアンケート調査。ナチュラルクリニーニング講師の本橋ひろえさんにセーターの洗濯方法と衣替え前のお手入れについて聞きました。

みんなの我流セーター洗濯術!

まず、セーターの洗い方についてみんなに聞いてみました。

■ホームクリーニング
「ネットに入れて洗濯機で洗います。クリーニングに出すお金がもったいないので…」(YuuNa)

■すぐに洗濯
「着たらその度に、自宅で洗っています」(うるふにゃん)

■高いものはクリーニング
「高いものはクリーニング。安いものは何回か着てから、家でおしゃれ着用の洗剤で洗います」(ちっち)

■2〜3回着たら洗濯
「手洗いできるものは、2〜3回着たら手洗いもしくは洗濯機のおしゃれ着モードで洗濯をしています。ドライクリーニングに出すものは、シーズンの終わりにクリーニングへ出しています」(けふ)

■ニオイがつく場所へ行った時
「人混みに行った時や、ニオイがつくような場所に行った時には自宅で洗濯しています。ブランド物や質の良いカシミヤなどだけ、冬が終わる頃にクリーニングに出します」(ゆう)

■1〜2回着用後、洗濯
「ニットは1〜2回着たら洗うようにしています。なるべく家で洗えるニットを選んで買うようにしています」(はじゅき)

■月1回押し洗い
「月1回、洗濯機または手で押し洗いしています。そして、シーズンの最後にクリーニングに出しています」(さまな)

■2回に1度
「服はプチプラが多いので、ネットには入れますが気にしないで家で洗ってしまいます。頻度は2回着用で1回洗濯が多いです。1回着た後は、ファブリーズをしています」(いちご)

セーターの正しい洗濯術!まずは〇〇のチェックを

セーターの洗濯頻度とお手入れ方法、衣替えの時の注意ポイントについて、本橋ひろえさんに聞きました。

「まず購入する前に、セーターのタグの洗濯マークで、素材と水洗いできるか確認しましょう。水洗い不可のマークは、家で水洗いできないので注意が必要です。

次にウールやカシミヤ、コットン、シルク素材なのか、アクリルやポリエステルは入っているのかなど素材をチェックすることです。
というのは、素材の種類によって汚れやほこり、花粉、空気中のウイルスなどの吸着度が違うので、洗濯頻度が異なるからです。
例えば、ウールやカシミヤ、コットン入りのセーターなどは汚れや埃などを吸着しにくい素材です。着用後は、セーター用のブラシで毛並みを整えて、汚れや埃を落としておくだけで大丈夫です。汚れ具合によりますが、ウールなどの洗濯は3、4回着用してからの洗濯もしくは、クリーニングでOKです。

一方、アクリルやポリエステルなど化学繊維が入っているものは、静電気が起きやすく汚れや埃、ウイルスなどを吸着しやすいです。
石油系化学繊維は水に強く、水洗い可能な繊維です。ウールなどに比べ汚れやすいので、1、2回着用したら、洗濯したほうがいいですね。

実は、セーターなどニット類は、マシーンウォッシュOKのものでも、手洗いをオススメしています。というのは、ニットは水に長く浸けると、縮みや型崩れの原因になるからです。手洗いコースで、洗濯ネットに入れて手洗い専用洗剤で洗っても、30分はかかります。セーターの洗濯は30度くらいのお湯で押し洗い、2回の押しすすぎ、脱水までを10分くらいですませるのが理想なのです。

お気に入りのセーターは、長く着用できるように手洗いしたほういいのではないでしょうか。
とはいえ、家事・育児や仕事が忙しいと、全てのセーターを手洗いというわけにはいかないので、購入する前に洋服のタグを確認して、水洗いできる素材を選ぶことが大事です。そして、セーターを洗う時は、洗濯中に動かないように小さめの洗濯用ネットに1枚ずつ入れるのがポイントです。洗濯中に衣類が擦れて素材をいためたり、型崩れしたりことを予防できます」(本橋ひろえさん)

衣替えシーズン前のセーターのお手入れ方法

●襟や袖口、脇などを手洗い
汚れやすい襟や袖口、脇、食べこぼしなどは、洗濯前に固形の洗濯石鹸で優しく揉み洗いましょう。このひと手間が虫食いを予防します。皮脂や食べこぼしが残っていると、動物性のウールなどの素材だけでなく、コットンでも虫食いになるので要注意。

●小さいお子さんがいる家庭はヒバなど天然の防虫剤が安心
虫は動物性のタンパク質が大好物ですから、防虫剤は必須。最近はヒバなど木材を使った防虫剤もあるので、小さいお子さんがいる家庭にオススメです。ヒバは防虫剤特有のニオイもなく、香りがなくなったら削って使えるものもあるのでエコにもなります。

●縮みやシワを予防のためアイロンがけ
セーターの縮みなどを予防するには、干す前のアイロンがけを。アイロンがけをすることで全体の水分を減らすことができるので、縮みやシワ、型崩れを予防できます。元の形状に戻すようにアイロンをかけるのがポイントです。乾かす時間も短くなります。

セーターもマシーンウォッシュできるものが増えてラクになりました。けれども水につけておく時間が長いと生地をいためる原因になるとは…。大事なものは手洗いですね。
(取材・文/メディア・ビュー 酒井範子)

本橋ひろえさん


PROFILE)
ナチュラルクリーニング講師。北里大学 衛生学部化学科卒業後、化学薬品会社で合成洗剤の製造を担当。2006年より、各地でチュラルクリーニング講師になり、テレビや雑誌などで活躍。ナチュラルクリーニングとは、環境&手肌に優しい、安心安全、手抜きができて楽チン&楽しきちんと洗えたキレイな服を着ること。著書に『やることの「見える化」で掃除をラクにする方法』『ナチュラルおせんたく大全』『ナチュラルおそうじ大全』(主婦の友社)などがある。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年1月の情報で、現在と異なる場合があります。