宮城県大和町の船形山神社で1日、氏子たちが青竹を奪い合って五穀豊穣など願う伝統行事「梵天(ぼんてん)ばやい」が行われました。

氏子らは、はじめに神事を行って農作物の豊作などを祈りました。このあと、1年ぶりに金銅仏のご神体が開帳されて、訪れた人たちが静かに手を合わせていました。

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その後、宮司が青竹に紙垂が付いた「梵天」を投げ、氏子たちによる「梵天ばやい」が行われました。梵天を地面に立てた人の集落は豊作に恵まれるとされていて氏子たちは、激しく奪い合っていました。この行事は、県の無形民俗文化財に指定されています。

氏子:
「いつもよりはちょっと激しかった。(豊作を)期待する」
「大変にぎやかなまつりになった。是非、これは絶やさないで続けていくべきと思う」

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また、梵天ばやいで使われた青竹を田畑に立てても豊作になるとの言い伝えがありそれぞれが持ち帰りました。

訪れた人:
「野菜がおいしくできるように(畑に)刺しておきたい」
「初めて見たときもすごいと思ったが、今回も迫力があってとても良かった」

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ところで、この梵天ばやいが行われた船形山神社は、これまで行くのが大変でした。神社は30分以上険しい道を歩いた先にあったため、過去には滑落事故もあったそうです。しかし、老朽化した神社の本殿が県道から近い所に建て替えられたことから今年からは容易に行けるようになりました。