今年1月に発生した能登半島地震について、東北大学の災害研究チームが調査結果を報告しました。木造住宅に被害を与えやすい周期の揺れにより、旧耐震基準による木造住宅に被害が集中しています。

能登半島地震について、東北大学災害科学国際研究所は8日、オンラインで報告会を開きました。報告会では、地震発生直後から石川県などで調査をした地震工学が専門の榎田竜太准教授が、今回の地震は木造住宅に被害を与えやすい、やや長い周期の揺れが特徴だったと述べました。

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東北大学災害科学国際研究所 榎田竜太准教授:
「この地域(石川県珠洲市)で観測された地震動では、木造家屋に影響を及ぼす1−2秒周期の地震動成分が生じていて、実際に多くの家屋が倒壊している」

東北大学災害科学国際研究所 榎田竜太准教授

今回の現地調査の結果から木造住宅の被害が多数見られました。特に旧耐震基準による木造住宅に被害が集中していたということです。

一方、筋交いなど耐震補強をした建物や免震構造の建物では大きな被害はありませんでした。こうしたことから、榎田准教授は改めて、免震技術の重要性を訴えました。