かつて茶の産地として知られていました。江戸時代、生産が盛んだった富谷茶の復活プロジェクトが進められている宮城県富谷市で、新茶の摘み取り作業が10日から始まりました。

新茶の摘み取り作業が行われたのは、富谷市富谷にある「氣仙屋茶畑」です。地元のシルバー人材センターのメンバーらおよそ30人が青々と育った新茶の芽を丁寧に摘み取っていきました。

TBC

参加者:
「若々しい香りがあってすごくいいお茶。甘くてうまみのあるお茶になると思う」「春から夏に向かって季節が来た感じ。香りが良くて美味しいお茶を期待する」

富谷市は江戸時代から茶の生産が盛んに行われ「富谷茶」の産地として知られていました。

TBC

市によりますと、大正時代にはおよそ30戸の農家で茶が栽培されていましたが、1970年ごろ、旅館「氣仙屋」が栽培をやめたのを最後に「富谷茶」の歴史が途絶えました。その後、宿場町として栄えた「富谷宿」の開宿400年を迎える3年前の2017年から「富谷茶」を復活させるプロジェクトが始まりました。

TBC

現在は、市内5か所で茶が栽培されていて、6月までに35キロほどの収穫が見込まれています。

若生裕俊富谷市長:
「まだ量が少ないのが大きな課題なので、多くの皆さんに協力してもらい商品化に向けて取り組んでいきたい」

若生裕俊富谷市長

また、10日は、摘んだ葉を一度蒸し上げたあと、手で揉みながら乾燥させる昔ながらの作業も行われました。

TBC

参加者:
「手もみで作業するとこんなに人の手がかかって時間もかかるものと思った」
「モチモチしてお茶の香りがどんどん出てきて癒された」

富谷茶は、香り豊かで素朴な味わいが特徴で、10月に市内で開かれる街道まつりなどで振る舞われます。