記録的な大雨をもたらす「線状降水帯」の予測情報が27日、宮崎県と鹿児島県に出されています。この線状降水帯の発生予測情報について、気象庁はこれまでより予測の範囲を絞り込んで、27日から府県単位で発表する運用を始めました。

線状降水帯は、活発な積乱雲が同じ場所で長い時間にわたって線状に連なる現象で、宮城県内では2015年の関東・東北豪雨や、2019年の台風19号の際に発生し、ともに記録的な大雨をもたらしました。

TBC

気象庁は2022年から、こうした線状降水帯の発生のおそれがある際に、その時間帯の概ね半日前から6時間前に予測情報を発表し、警戒を呼び掛けています。対象地域の区分は、従来は「東北地方」など全国を11に分けた地域ごとでしたが、27日からは「宮城県」など府県単位で発表されるようになりました。

(範囲が広い北海道や、島しょ部が多い東京都、鹿児島県、沖縄県では、さらに地域を分けて発表します。※北海道は7つ、東京都は3つ、鹿児島県は2つ、沖縄県では4つの地域に分けて発表)

気象庁のワーキンググループの委員を務める東北大学の伊藤純至准教授は、スーパーコンピュータの計算能力の向上が大きいと話します。

東北大学 伊藤純至准教授:
「今まで短時間先までの未来しか予測できなかった高解像度の予測が、半日以上先まで予測できるようになった。より身に迫った危機という形で認識してもらえる情報になったと思う」

東北大学 伊藤純至准教授

従来の運用では、この情報が出されていないのに線状降水帯が発生する「見逃し」が「3回に2回程度」ありましたが、27日からは「2回に1回程度」に改善される見込みだということです。

TBC

宮城もこれから雨の季節を迎えるので注意していきたいです。