今日5月1日は、立春から88日目「八十八夜」。霜がおりる日が少なくなる頃ですが、まだしばらくは遅霜による農作物への被害に注意が必要です。

夏も近づく八十八夜

今日5月1日は、立春から88日目「八十八夜」です。「夏も近づく八十八夜〜」という歌は、耳なじみがあると思います。「八十八夜の別れ霜」というように、八十八夜の頃になると霜がおりる日は少なくなりますが、5月のはじめ頃は、まだ冷え込む日もあります。遅霜による農作物への影響にご注意ください。

霜の対策は、具体的にどんなことが行われるのでしょうか。例えば、茶畑では霜害を防ぐために、4〜5メートルの高さにプロペラが設置されています。放射冷却による葉面の温度低下や凍結が起きにくいように、風を送る扇風機なんだそうです。

明日2日 北海道や東北北部は冷える

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明日2日朝の最低気温の予想です。

北海道や東北北部は5℃以下の所が多く、霜がおりるほど冷えるでしょう。東北南部や北陸、関東甲信、東海(岐阜県中心)の内陸も、5℃を下回る所がありそうです。

明日2日から5月5日(こどもの日)にかけては晴れて、朝晩と日中との気温差が大きくなるでしょう。「霜注意報」が発表された地域では、遅霜によって農作物に被害が出るおそれがあります。早めの対策を心がけてください。

霜のおりる条件は?

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「霜」とは、大気中の水蒸気が、地面や植物の葉の表面などに集まって凍った「氷の結晶」です。霜のおりる条件は、大きく2つあります。

1つは天気で、夜から朝にかけて穏やかによく晴れた時です。風が強かったり、雨や雪が降ったりした時は、地面付近がなかなか冷えないため、気温が低くても霜がおりない場合があります。

もう1つは気温で、目安は3℃〜4℃以下まで下がった時です。ただ、気温が3℃〜4℃以下だと、「氷の結晶」である霜がおりる寒さとは思えないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ここでポイントとなるのが、気温を観測する高さです。気象庁では、気温を観測する基準を、地面から1.5メートルの高さと定めています。さらに、予想気温も、地面から1.5メートルの高さが基準となっています。ただ、冷えこんだ朝は、ずっと立っていると足元から寒く感じられるように、冷たい空気は重いので、地面近くに溜まりやすくなります。そのため、地面から1.5メートルの高さで気温が3℃〜4℃以下でも、地面近くでは0℃以下となり、霜がおりるのです。