2024年4月の日本の平均気温の基準値からの偏差は+2.76℃で、統計開始以降、最も高い値となりました。この先、5月から7月も高温傾向が続く予想です。6月には湿度も高くなり、蒸し暑さがアップするでしょう。7月は暑さが一段と厳しくなりそうです。

2024年4月の日本の平均気温 統計開始以来1位の高温

2024年4月は日本付近は暖かい空気に覆われやすく、低気圧や前線に向かって暖かい空気が流れ込む日もあったため、月平均気温は高くなりました。

気象庁によりますと、4月の日本の平均気温の基準値(1991〜2020年の30年平均値)からの偏差は+2.76℃※で、1898年の統計開始以降、1998年(+1.97℃)を大幅に上回り、最も高い値となりました。

※1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が小さく、特定の地域に偏らないように選定された15地点(網走・根室・寿都・山形・石巻・伏木(高岡市)・飯田・銚子・境・浜田・彦根・宮崎・多度津・名瀬・石垣島)の月平均気温データをもとに算出されています。

5月も高温傾向 6月は蒸し暑さアップ 7月は猛烈な暑さか

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この先も高温傾向が続きます。

3か月予報によりますと、日本の南で太平洋高気圧の西への張り出しが強く、日本付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。日本付近は暖かい空気に覆われやすくなりそうです。平均気温は、5月から7月にかけて西日本や東日本は平年より高く、北日本は平年並みか高いでしょう。

5月も季節先取りの暑さの日が多くなりそうです。体がまだ暑さに慣れていない時期です。油断せずに、こまめな水分補給をなさってください。6月になると広く梅雨入りする予想で、湿度もアップして、不快な蒸し暑さとなってきそうです。湿度が高くなると、いっそう熱中症リスクが高くなりますので、注意が必要です。7月には一段と暑さが厳しくなり、強い日差しが照り付ける日には、猛烈な暑さになる可能性もあります。

去年に続き、今年の夏も厳しい暑さが予想されます。万全な熱中症対策が必要になりそうです。

暑くなる前から始めよう 熱中症予防

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熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。

① 暑くなり始めの頃から、暑さに備えて体づくりを行いましょう。「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動を、毎日30分程度行い、体を暑さに慣れさせてください。
② できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や、起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③ 暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、こまめに室温を確認しながら調節するとよいでしょう。なお、感染症対策として換気を行う場合は、窓とドアなど2か所を開放したり、扇風機や換気扇を併用したりするのが、おススメです。換気後、エアコンの温度は、こまめに再設定してください。

もし、少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで、自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は、特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど、十分ご注意ください。