ベレッティーニが1年10ヵ月ぶりのツアータイトル獲得 現地4月7日、男子ツアー「ハッサン2世グランプリ」(モロッコ・マラケシュ/ATP250)シングルス決勝が行われ、今大会で約8ヵ月ぶりにツアー勝利を挙げたマッテオ・ベレッティーニ(イタリア/世界ランク135位)が、ロベルト・カルバレス・バエナ(スペイン/同64位)を7-5、6-2で下し、ツアー通算8度目のタイトルを獲得した。



足首などの度重なる怪我で実戦から離れていた元世界6位のベレッティーニは、3月のチャレンジャー大会で復帰し、いきなり準優勝。2戦目のATPマスターズ1000マイアミでは初戦でアンディ・マレー(イギリス/同59位)にフルセットで敗れており、今大会3大会目となった。

初戦で第6シードのアレクサンダー・シェフチェンコ(カザフスタン/同56位)を6-2、6-1で下し、昨年の全米オープン以来となるツアー勝利。その後も2回戦でジャウメ・ムナール(スペイン/同73位)を6-4、4-6、6-3、準々決勝で第4シードのロレンツォ・ソネゴ(イタリア/同61位)を6-3、7-6(5)、準決勝で第7シードのマリアノ・ナボネ(アルゼンチン/同60位)を6-7(4)、6-3、6-2で下して決勝に進出を果たした。

決勝ではノーシードから勝ち上がってきたカルバレス・バエナと対戦。先にブレークを許したベレッティーニだったが、直後のリターンゲームですぐさまブレークバックすると、セット終盤の第11ゲームで柔らかなタッチのドロップショットを披露し、ミスを引き出してブレークした。サービング・フォー・ザ・セットとなった第12ゲームでは0-40のピンチを招いたものの、好サーブで押し込んでキープ。7-5でセットを取り切った。

第2セット、第2ゲームでのピンチをしのいだベレッティーニが第3ゲームでブレーク。流れに乗り、フォアハンドの強打とドロップショットとカルバレス・バエナを圧倒し第5ゲームも破って6-2と、2022年6月のATP500ロンドン以来、約1年10ヵ月ぶりにタイトルを手にした。

チャンピオンスピーチでベレッティーニは、「チームのみんなに感謝したい。この2、3年はタフな日々だったけど、彼らのおかげでどんな困難も乗り越えることができた。僕の身体はプレーすることを許してくれなかったんだ。だから僕がここにいるのは彼らのおかげ」とチームのサポートに感謝。また、「カムバックを可能にしてくれたすべての人たちにお礼をしたい。友人、家族、怪我をして悲しかった時、もう無理だと思った時にずっと一緒にいてくれた人たち、本当にありがとう」と精神面で支えてくれた人たちにも感謝の言葉を述べた。

今大会の優勝でベレッティーニは、84位に上昇。再びトップ100の位置まで戻している。

著者:Tennis Classic 編集部