熊本県で行われた水俣病の関係団体との懇談の場で環境省がマイクを切った問題をうけ、新潟の被害者団体などは伊藤環境大臣に対し、5月末に開かれる式典に出席するよう訴えました。

県庁を訪れたのは新潟の水俣病関係団体です。

5月末に開かれる水俣病の式典に、伊藤環境大臣が出席するよう主催者の県に要請しました。

〈新潟水俣病被害者の会 小武節子会長〉

「ことしこそは是非新潟にも来て患者さんの声を聞いてほしい」

環境大臣と直接の意見交換は2015年を最後に途絶えていて、関係団体は来県を求めています。

そうした中、5月1日、熊本県で行われた伊藤大臣と被害者団体などの懇談の場で、団体のメンバーの発言中、環境省の職員がマイクの音声を切る事案がありました。

〈環境省の担当者〉

「事務方の不手際でございました。誠に申し訳ございません」

〈参加者〉

「不手際ということはやったということだね。マイクを切ったことについてはどう思われますか!」

〈伊藤環境相〉

「私はマイクを切ったことを認識していません」

伊藤大臣は再度、熊本を訪れ関係者に謝罪しています。

この問題について新潟水俣病の関係者も、怒りをあらわにした上で、式典に出席するなど新潟での懇談の場を設けるよう求めました。

〈新潟水俣病被害者の会 小武節子会長〉

「怒りを覚えて震えが止まりませんでした。このみんなが怒っている中、みんなの思いを新潟に来て環境大臣から聞いてもらいたい」

一方、伊藤大臣は10日の会見で、式典に出席しない意向を示しています。