現地時間3月26日に行なわれたプレーオフ決勝をジョージア、ウクライナ、ポーランドが勝ち抜いたことで、EURO2024はようやく全24か国が出揃った。

 欧州最強国を決める戦いは、同時にスーパースターたちによる競演という大きな魅力を秘めている。英国のサッカー専門メディア『Planet Football』は、「EURO2024で見るのが待ち切れないワールドクラスのスーパースター」を「ベスト11」という形で、以下の通りに選定している。

GK:ヤン・オブラク(スロベニア)
RB:ジョアン・カンセロ(ポルトガル)
CB:アレッサンドロ・バストーニ(イタリア)
CB:フィルジル・ファン・ダイク(オランダ)
LB:アンドリュー・ロバートソン(スコットランド)
DM:ロドリ(スペイン)
CM:ケビン・デ・ブライネ(ベルギー)
CM:ルカ・モドリッチ(クロアチア)
RW:ジャマル・ムシアラ(ドイツ)
CF:ハリー・ケイン(イングランド)
LW:キリアン・エムバペ(フランス)
  欧州中の新旧スター選手たちの顔ぶれは豪華であり、さらにこの何倍も注目の選手たちが今年6月にドイツに集うことになるが、逆に言えば、24か国以外の国が予選敗退を喫したということは、この輝かしい大舞台に上がる権利を得られなかった逸材たちが多く存在することを意味する。

 そこで同メディアは、「EURO2024の出場権を獲得できなかったことが信じられない、とんでもなく優れたイレブン」という見出しで、「不運、選手層の薄さ、組み合わせによる不可抗力などにより、大会から欠けることになるこの大陸の最も輝かしいタレントの一部」を、今回も以下のように11人挙げている。

GK:ルーカス・フラデツキー(フィンランド)
RB:コナー・ブラッドリー(北アイルランド)
CB:ベン・デイビス(ウェールズ)
CB:ネイサン・コリンズ(アイルランド)
LB:コスタス・ツィミカス(ギリシャ)
DM:イーサン・アンパドゥ(ウェールズ)
CM:エリフ・エルマス(北マケドニア)
CM:マルティン・ウーデゴー(ノルウェー)
RW:デヤン・クルセフスキ(スウェーデン)
CF:アーリング・ハーランド(ノルウェー)
LW:アレクサンデル・イサク(スウェーデン) いずれも、その不在が惜しまれるタレントばかりだが、なかでも大会の「損失」として挙げられるのは、やはり所属するマンチェスター・シティで絶対的なストライカーとして昨季はプレミアリーグ、チャンピオンズリーグで得点王となり、クラブの「トレブル」に大貢献し、バロンドールの有力候補となった23歳のハーランドだろう。

 同メディアは、「予選での彼の6ゴールは、ノルウェーを本大会に導くには十分でなかった。UEFAによる複雑なシステムの下、プレーオフに進めなかったことは非常に不運だった。ハーランドは今、2026年のワールドカップでプレーできることを願っているが、欧州の出場枠は16で、前回より3増えただけである。マンCのストライカーの能力を考えれば、一度も代表選手として国際大会に出場できないことは考えられないが、それを実現するにはEURO2028まで待つ必要があるかもしれない」と綴っている。
  同じくノルウェー代表で、若くしてレアル・マドリーに引き抜かれ、苦労を経験しながらも才能を開花させ、現在はアーセナルの中盤に君臨しているウーデゴーについては、「2021年以来、母国代表を率いているが、EURO2000以来のメジャー大会の出場に導くことができていない。ガンナーズファンは、彼らの中盤の要が、今夏に十分な休暇でコンディションを回復できることを感謝しているだろう」と、皮肉まじりの寸評となった。

 これだけの顔ぶれの多くが、まだビッグイベントへの出場経験がないという点に、改めて欧州における予選の厳しさ・熾烈さ、そしてタレントの層の厚さというものを感じさせるものである。

構成●THE DIGEST編集部

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