男子テニス界の絶対王者ノバク・ジョコビッチ(世界ランク1位/セルビア)は5月1日、自身の公式SNSを通じてフィットネスコーチのマルコ・パニチ氏との関係を解消したことを発表した。

 昨シーズンは全ての四大大会の決勝に進出して、3大会(全豪・全仏・全米)で優勝するなど驚異的な強さを見せつけた36歳のジョコビッチ。そんな王者のコンディションを常に戦闘可能な状態へと導いてくれたイタリア人コーチに対して、ジョコビッチは以下のように感謝の気持ちを綴った。

「偉大なるマルコ、私たちは何年にもわたって素晴らしいコラボレーションを続けてきました。 私たちは頂上に到達し、タイトルを獲得し、記録を破った。 しかし何よりも私は、ジムの内外でトレーニングする最も普通の日々を楽しんできた。 終わることのないカルチョフィーニと笑いのおかげで、成功に向けて準備する意欲が高めることができた。グラッチェ・ロマニスタ(ゴランがあなたのことをそう呼んでいます)。私を最高の選手、そして人間にするために、あなたが投資してくれた全てのエネルギー、努力、時間をありがとう。またローマでお会いしましょう。 フォルツァ」
  かつて「ビッグ4」と謳われたロジャー・フェデラー(スイス)が引退し、ラファエル・ナダル(スペイン)とアンディ・マリー(イギリス)も今季限りでラケットを置くことを示唆している。そうしたなかでジョコビッチには、さらなる記録更新が期待されていたが、今季は1月の全豪オープンでベスト4に進出するも、3月のインディアンウェルズでは3回戦敗退、4月のモンテカルロも準決勝で敗れるなどいまだタイトルなしと不完全燃焼が続く。

 しかも今年3月には約5年間にわたりコーチに就いていたゴラン・イバニセビッチ氏との契約も解消。ロイター通信によればジョコビッチは「コーチを持たないという選択肢も一つだと考えていいかもしれない」と語っており、今後もチームの解体が進みそうな気配を漂わせている。

 現在開催中の「ムチュア・マドリード・オープン」(4月24日〜5月5日/スペイン・マドリード)を欠場したが、次なる戦いの場として「イタリア国際」(5月8日〜19日/イタリア・ローマ)のエントリーリストには名を連ねている。そしてローマの次には連覇が懸かる「全仏オープン」(5月26日〜6月9日/フランス・パリ)も控える。果たしてジョコビッチは、チームのキーマン不在のまま再びコートの上で輝きを取り戻すことができるのか。

構成●スマッシュ編集部

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