新年度が始まる4月は、ドラマやバラエティーのラインナップも一新され、フレッシュな気分になるもの。2024年春はキャラクター設定や世界観でドキドキさせてくれる恋愛モノの作品が並んだ。注目作を厳選して5作品を紹介していこう。

■HYの名曲をモチーフにしたオリジナルストーリー「366日」

4月8日(月)スタートの“月9”ドラマは広瀬アリス主演「366日」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系※初回15分拡大)。HYの名曲『366日』の世界観に着想を得たオリジナルストーリーで、高校時代に実らなかった恋をかなえようと再び動きだした男女が、予期せぬ悲劇に直面しながらも、愛する人を思い続ける壮大な愛の物語だ。

脚本は「最愛」(2021年、TBS系)などの清水友佳子が務める。監督は「義母と娘のブルース」シリーズ(2018年・2020年ほか、TBS系)、「JIN-仁-」シリーズ(2009年・2011年、TBS系)をはじめ、名作ドラマ、映画を数多く手がけてきた大ヒットメーカー・平川雄一朗。

広瀬が12年前の高校時代と現代という異なる時間軸を演じるのにも注目。音楽教室で事務受付をする28歳の明日香(広瀬)は、母校が廃校になるため、同窓会に行くことに。そこで高校時代に好きだったクラスメイトの遥斗(眞栄田郷敦)と再会する。「一生、忘れられない恋だった」と思いながら過ごしてきた明日香。実は両思いだったことを知る2人だが、ある日、遥斗を予期せぬ悲劇が襲い、彼は意識不明の重体になってしまう。目覚めない彼の近くにいる明日香は、忘れていた遥斗や同級生たちとのさまざまな日々を思い出す。

HYの『366日』は、2008年にリリースされたアルバム『HeartY』の収録曲で、女性ボーカル・仲宗根泉が作詞・作曲を担当した楽曲。かなわない恋を歌った切ない失恋ソングとして、発売から16年がたった今もなお色あせることなく、世代を越えて多くの人の心を掴んでいる。今作の主題歌はもちろん『366日』である。世代を越えて愛されるバラード曲がどんな形でドラマ化されるのか注目が高まっている。

■恋を知らない俳優×仕事一直線の保育士によるラブコメディー「お迎え渋谷くん」

SixTONES・京本大我が主演を務めるドラマ「お迎え渋谷くん」(毎週火曜夜11:00-11:30、カンテレ・フジテレビ系)は、恋をしたことがない若手売れっ子俳優の渋谷(京本)が、年の離れた妹のお迎えがきっかけで保育士・愛花(田辺桃子)に出会い、不器用ながらも恋を育んでいく“うぶキュン”ラブコメディー。原作は、蜜野まことによる同名漫画。累計250万DLを超え、全7巻すべて重版となった人気作をドラマ化した。

4月2日放送の第1話で、子どもたちと無邪気に遊ぶ愛花の姿に思わず“キュン”とした渋谷は、生まれて初めて恋を知ってしまった。芸能活動ではイケメン俳優として女性たちをときめかせている渋谷なのに、プライベートはあまりにポンコツな恋愛下手である。愛花のほうも、うぶすぎて全くかみ合わない2人のやりとりが、かわいいやらもどかしいやら。

保育園に通う子どもの保護者と先生という禁断の恋要素にもキュン、恋愛ド素人の渋谷なのに世間が知る姿は余裕の笑みで爽やかに演じる俳優であるというギャップにもキュン、「恋っていいな」と思えるシーン満載の作品だ。

■自称“関係のある男たち”とヒロインの恋模様を描く「くるり〜誰が私と恋をした?〜」

生見愛瑠がGP帯連続ドラマ(地上波全国ネットのゴールデン・プライムタイム連続ドラマ)単独初主演を務める「くるり〜誰が私と恋をした?〜」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)は、4月9日(火)に始まる。記憶を失ったヒロイン・まこと(生見)が、手元に残された男性用の指輪を手掛かりに“恋の相手”と“本当の自分”を探すラブコメミステリー。

恋の四角関係を広げる男性キャストは瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥が演じる。まことの前に現れた“元カレ”公太郎(瀬戸)、“唯一の男友達”結生(神尾)、“運命の相手”と自称する律(宮世)は、年齢もタイプも異なる3人だが、唯一の共通点として記憶を失ったまことの自分探しの手がかりとなる指輪がピッタリとはまるという。3人はそれぞれ隠している秘密もあるようで、視聴者は謎解きを楽しみながら恋の行方を見守っていくことになる。

恋をしていた相手が誰なのかを探っていくことで、自分はどんな人だったのか見つけていくというストーリーが面白い。過去の恋愛は黒歴史になりがちだが、その時々の好きな人というのは自分の性格や理想を反映するような相手だったりすることがあるからだ。まことが恋愛をしながら過ごしてきた日々が、幸せであることを願いながら見守っていきたい。

■芸能人同士のイチャイチャ結婚生活に密着「私たち結婚しました5」
恋愛を通り越して結婚生活をのぞき見している感覚になるのが、結婚モキュメンタリー番組「私たち結婚しました 5」(毎週金曜夜11:00〜11:30 ABEMA SPECIALチャンネル)だ。

韓国で2008年から約9年間レギュラー放送された国民的ヒット番組「私たち結婚しました」を日本版にリメイクした、ABEMAオリジナル番組の最新シーズンで、芸能人同士の期間限定の結婚生活に密着し、結婚式や新居の準備、寝室での様子など、ふだん見ることができない芸能人夫婦の生活を公開していく。シーズン5は、堀未央奈と百瀬拓実、白間美瑠と永田崇人の2組が、結婚生活を送っている。
これまで遊園地デートが初対面となった堀と百瀬の“みおたく夫婦”がラブラブ韓国旅行に出かけたり、ハワイの挙式スタートだった白間と永田の“たかみる夫婦”がクルージングデートの途中で妻からのプロポーズタイムで感動的なひと時を過ごすなど、2組の夫婦は思い思いの結婚生活で互いの気持ちを近寄せ合ってきた。

最新放送の#4では、白間の姉弟と夫・永田が初対面ながらも意気投合し家族として仲を深めたほか、旅行中の堀&百瀬は絶叫マシンに乗りはしゃぎながら愛を叫び合った。回を追うごとに好き度合いが増しているのが明確に分かる。「めっちゃ好きやで」「めっちゃ幸せ」と喜びをニコニコ爆発させる2人の“新妻”に、見ている方は幸せのおすそ分けをいただくような気分に。

芸能人同士の悩みや本音を静かに打ち明け合う場面もあり、カメラの前ではなかなか見られないリラックスした表情にドキッとしてしまうだろう。
■悪人でありながらチャーミングな結婚詐欺師が本気の婚活「ミス・ターゲット」

松本まりかがGP帯連続ドラマで初主演となるのが「ミス・ターゲット」(毎週日曜夜10:00-10:54、ABCテレビ・テレビ朝日系)で、4月21日(日)から始まる。さまざまな男を手玉に取ってきた百戦錬磨の女性結婚詐欺師が、本気の婚活に乗り出すエンタメラブストーリーで、日本アカデミー賞の優秀脚本賞を受賞した政池洋佑のオリジナル脚本で紡がれる。

すみれ(松本)は、その美貌と巧みなテクニックで数々の男を手玉に取ってきた結婚詐欺師。悪事で荒稼ぎする男たちにターゲットを絞り、騙される側にもやましいことがあるため捜査の手が及ばないことから、狙った「的」を決して逃さない“ミス・ターゲット”として暗躍するダークヒロインだ。

すみれが突然、結婚詐欺師から足を洗い、これまでのスキルを武器に、お金持ちの男性と出会うべく婚活市場に乗り込む。男の基準は“金”、信じられるのは福沢諭吉と、詐欺師としての価値観が染みついたすみれだが、普通の恋愛経験はゼロ。これまでの打算的な疑似恋愛と本気の恋との違いに直面しながらも奮闘していく姿がチャーミングに描かれる。

裏社会で男からダマして奪う偽物の恋から本気で落ちてしまう恋へ、すみれの心の移り変わりと共に変化していく表情やリアクションに注目。脚本家の政池氏によると、すみれの役どころは松本をイメージした当て書きだという。無邪気な“あざとさ”を巧みにコントロールして、すみれは婚活で運命の相手とめぐり合えるだろうか。ダークヒロインが初めて出会う大人の純愛ラブをお楽しみに。