長らくテレビを見ていなかったライター・城戸さんが、TVerで見た番組を独特な視点で語る連載です。今回は『ネコいぬワイドショー』(毎週金曜夜10:00-10:30、BS朝日)をチョイス。

■ブレた写真の面白さ『ネコいぬワイドショー』

BS朝日にて毎週金曜22時から放送されている、「ネコ・いぬ」に関する情報だけを伝えるワイドショー、『ネコいぬワイドショー』。アナウンサーの森千晴を司会に、ネコ好きな”ネココメンテーター”さらば青春の光・森田哲矢がレギュラーを務め、ゲスト枠となっている”いぬコメンテーター”は芸能界のいぬ好きが週替わりで務める。今回は前週に引き続き村田雄浩が出演、いぬ好きとしての一面を見せる。

さて、私は犬や猫には特段そこまでの興味はなく、ウンチもオシッコもしないのなら1週間だけ飼ってみたいかなあという程度なのだが、こうして見るとやっぱりカワイイ。家に帰ればアレがいる、というのは、何物にも代えがたい幸福であろう。時にこちらの予想を逸脱するような仕草を見せる緊張感というのも魅力のひとつなのかもしれない。緊張感とまで言うと大袈裟かもしれないが、人間の常識が通じない相手の、何をするか分からなさ、みたいなものは、愛情に常に内包されているのではないだろうかと思う。日常的な存在ながら、時に非日常を提供してくれる存在。可愛さと驚き……番組内にも、TikTokを鼻先で器用にスワイプする犬の動画が紹介されていてこれには驚いた。あと、関係ないけども、数年前に見た、ゾウが人間相手にジョークを演じる動画は、未だに私の脳にこびりついている。そんなことがあるのかと、心底感動したのだ。ゾウは知能が高いというのは知っていたけども、まさかユーモアを理解するとは……。

ゾウの話になってしまった。今回、私がこの番組を取り上げたかったのは、『第1回ブレフォト選手権』という企画を行っていたからだ。気まぐれな犬や猫たちが、カメラを向けた瞬間に動いてしまい、ブレてしまった写真たちが多数登場する。本当にワケの分からない状態になっていたりして興味深いので是非本編をご鑑賞いただきたいのだけれども、かく言う私も3年ほど前、西東京と新座の境目あたりを散歩していたときに、ブレまくる野良猫と出会ったことがある。人間を見ても逃げ出すどころかこちらに寄ってきてほおずりをしてくるような子で、いくら動物に興味のない私でもさすがに可愛くて写真をたくさん撮ったのだけど、そのフットワークの軽さから、全然うまく撮れなかったのだ。せっかくなので、こちらでその”ブレフォト”を紹介させていただきたいと思う。

わはは!ブレてる写真ってなんでこんなに面白いんでしょうね?


確認してみると、この日は他に撮った写真もブレまくっていたから、猫云々より私の腕に問題があるのだろう。
■文・写真/城戸