佐藤瑠雅と坂井翔のW主演ドラマ「彼のいる生活」(毎週木曜深夜1:05-1:35、TOKYO MX/ABEMAにてリアルタイム放送/TVer見逃し配信あり、Hulu・Leminoほかで順次配信)の第4話が5月2日に放送された。一仁(佐藤)が夏川(坂井)に対してどんどんと独占欲を出していく姿にキュンキュンが加速し、BLの醍醐味をたっぷりと味わうことができた。(以下、作品のネタバレを含みます)

■「彼のいる生活」とは

同作は、青春BLの名手・宮田トヲルによる同名人気コミックを原作にしたじれったくも胸キュン満載な幼なじみラブコメディー。大学デビューを夢見る平凡男子が疎遠になっていた幼なじみとルームシェアするうちに、幼なじみの好きな人が自分だと知って少しずつ気持ちが変化していくようすを描く“じれキュン”ドラマだ。

幼なじみを一途に想い続ける爽やかなモテ男子・田中一仁役を佐藤、世話好きな性格の純朴男子・夏川涼太を坂井が演じる他、2人の大学の同級生で一仁の元カノ・吉田絵里に森日菜美、吉田と同様に一仁の高校時代からの友人で夏川のよき相談相手となる春名圭太に沢村玲(ONE N' ONLY)が配役されている。

監督は「体感予報」(2023年、MBSほか)の加藤綾佳、脚本は「オールドファッションカップケーキ」でも加藤監督と組んだ宮本武史が再びタッグを組む。また、主題歌は浦島坂田船が担当する。


■お互いに意識し過ぎてギクシャクしてしまう2人

共働きで不在がちな両親のもと、妹たちの世話や家事に奔走していた夏川涼太は、大学進学を機に念願の一人暮らしができるかとと思いきや、疎遠だった幼なじみの田中一仁と暮らすことに。ルックス良し性格良しな一仁に、なぜか彼女がいないことが判明。夏川はその原因探しに付き合うが、ダメ出しする所が見つからないうえ、一仁の優しい言動にときめいてしまう。おまけに夏川に優しくする一仁から「彼女にはこんなことしない」という発言まで飛び出し、お互いに意識しまくりな同居生活が始まる。

第3話で一仁から告白されて以来、夏川はちょっとした触れ合いも意識してしまい、ドキドキしたり、ぼーっとしたり落ち着かない。一仁もそんな夏川のようすに影響されて、お互いにギクシャクしてしまう。

大学で授業終わりに話しかけてきた春名に夏川は恋愛話を持ちかける。「割と仲良い子に好きだって伝えて、相手に好意はあるけど恋愛かわかんないって言われたら春名ならどうする?」と聞くと春名はからかってくるが、「まじめな話、いくらでも待てる相手もいれば、サクッと諦められる相手もいる。正直、行き場のない愛なんてしんどいだけだし、早く切り替えて次に行きたいってのが普通じゃね?」と言われてしまう。

また別の日に、夏川が春名と親しげに話しているところへ一仁が遭遇。嫉妬も混ざって一仁は半ば強引に夏川と日曜日の予定を決めてしまうが、意外にも夏川は乗り気で喜ぶのだった。

■一仁が独占欲丸出しに

冒頭では、寝ぼけた夏川が一仁の頭を抱いたまま眠ってしまった2人だったが、起きたらびっくりして夏川は壁に頭を強打。その後も一仁はバイトから帰りたがらなくなったり、距離感がわからなくなった彼らは見てるほうもドキドキするほど、お互いへの意識が表面化しているのが伝わってくる。

挙げ句には、一仁が春名に対して敵対心を露わにし、夏川に春名から電話がかかってくるだけで一仁は声が裏返ってしまう始末。大学で春名がバイト代を出すから日曜日に掃除や洗濯をして欲しいと夏川を誘っていると、いつの間にか側に来ていた一仁が机をバンッと叩いて「ダメだな」と言う。そのギラギラとした目に嫉妬の炎を感じて、見ているほうは一仁の気持ちとは反比例してうれしくなってしまう。

さらに春名が「でも、涼太は良いってよ」とサラリと返すと、一仁は内容よりも「涼太…!?」と春名が名前呼びしていることに動揺。そして夏川が春名の申し出を満更でもないように受け入れると、一仁は焦って勝手に「夏川は日曜、俺と用事がある」と言い切る。あっさりと諦めて立ち去る春名を一仁はキッと鋭い目で睨んだかと思うと、急に態度を変えてビクビクしながら勝手に用事があると言ったことを夏川に謝り出す…。

この一連の一仁はおかしいやらかわいいやら萌えるやら。独占欲丸出しになっている一仁に、いいぞ、もっとやれという思いが溢れてくる。キュンキュンする気持ちが加速する、BLの醍醐味をたっぷりと味わうことができた。

◆構成・文=牧島史佳