アルバレスがPKを務めた

プレミアリーグ第37節でフラムを相手に4-0の勝利を飾ったマンチェスター・シティ。暫定首位に返り咲く貴重な勝利となったが、この試合で圧巻のパフォーマンスを見せたのがヨシュコ・グヴァルディオルだ。

この日も左SBとして出場したグヴァルディオルはFW顔負けのプレイから2ゴールをマーク。ケビン・デ・ブライネとのパス交換から抜け出して、1人交わして決めた先制点と、ベルナルド・シウバのクロスに飛び込んで決めたゴールはどちらもSBの動きとは思えないほど素晴らしかった。この2ゴールもあり、同選手は今季全公式戦で5ゴールをマーク。ペップ・グアルディオラの下で、攻撃面が覚醒している。

そんなこの試合で注目を集めたのが後半ATにフリアン・アルバレスがPKを獲得した時、グヴァルディオルが蹴らなかったことだ。PKが確定した際はハットトリックがかかったグヴァルディオルをカメラも抜いていたが、キッカーを務めたのはアルバレスだ。直前にはグヴァルディオルがカイル・ウォーカーらと話をし、蹴りたがっているような様子も見せたが、最終的にはアルバレスがPKを決めた。試合後、グヴァルディオルは、「2ゴールできたし、クリーンシートも達成できた」と語り、PKを蹴らなかった理由を話した。クラブの公式が伝えている。

「僕がPKを蹴るかどうか話し合っていたんだ。僕が蹴りたいと言ったんだけど、我々にはPKキッカーがいて、誰がPKを蹴るのかは分かっているし、彼が蹴るんだ。最後はフリアンが決めてくれたし、彼がゴールを決めてくれて嬉しいよ」

PKを蹴りたかったが、チームには決められたPKキッカーがいると語ったグヴァルディオル。ハットトリックがかかった場面で自分の気持ちだけを優先させず、得失点差も重要なタイトル争いのことを考えてチームのために行動をとった。以前、ハーランドがハットトリックがかかったギュンドアンにPKを譲ったことでペップが怒ったこともあったので、グヴァルディオルの判断は正しかったかもしれない。

チームのためにエゴを捨て、得点後にはアルバレスを全力で祝うグヴァルディオルの様子を見て、あるファンはSNSで「グヴァルディオル......なんという選手だろう!ハットトリックのPKを拒否、究極のプロフェッショナリズム」と投稿し、同選手を称賛している。