パルマー、ソランケら大ブレイク

現在のイングランド代表は世界トップクラスのタレント集団として有名で、代表チームを2つほど作れそうな勢いだ。

代表監督ガレス・サウスゲイトもメンバー選考には頭を悩ませることだろうが、それをさらに難しくするのが今季の『ブレイク選手』たちだ。今季のプレミアリーグを振り返ると、一気に評価を上げてきたイングランド人選手が複数いるのだ。

英『90min』は『今季プレミアリーグで最も伸びた選手TOP10』と題した特集を組んでいるが、上位5人はイングランド人選手が占めている。

10位:ロドリゴ・ムニス(フラム/FW)

9位:レオン・ベイリー(アストン・ヴィラ/FW)

8位:ロス・バークリー(ルートン・タウン/MF)

7位:ジャン・フィリップ・マテタ(クリスタル・パレス/FW)

6位:ドウグラス・ルイス(アストン・ヴィラ/MF)

5位:ジャロッド・ボーウェン(ウェストハム/FW)

4位:ジャラッド・ブランスウェイト(エヴァートン/DF)

3位:ドミニク・ソランケ(ボーンマス/FW)

2位:アンソニー・ゴードン(ニューカッスル/FW)

1位:コール・パルマー(チェルシー/MF)


1位のパルマーは満場一致だろう。昨夏にマンチェスター・シティからチェルシーへ移籍したパルマーは、リーグ戦で22ゴール10アシストと大ブレイク。イングランドの2列目は元よりブカヨ・サカ、フィル・フォーデン、ジュード・ベリンガムら実力者が揃う激戦区だが、そこに割って入ることになるだろう。プレミアで得点を量産するパルマーを無視することはできない。

ニューカッスルの左サイドからリーグ戦11ゴール10アシストの成績を残したゴードンも伸び盛りの選手で、23歳と若いことも魅力だ。今のA代表でスタメンを掴むのは困難かもしれないが、左ウイングのバックアッパー候補としては興味深い。

19ゴール3アシストの成績を残すソランケは、ハリー・ケインに次ぐ第2FWを争う立場にある。ここはアストン・ヴィラで19ゴール13アシストの成績を残すFWオリー・ワトキンスもいるため、2番手に入ることさえ簡単ではない。しかしケインに代わるオプションが増えているのは好材料で、2番手選びも重要だ。

そんなタレント軍団の中でも、最終ラインはやや手薄だ。エヴァートンでブレイクした196cmの大型DFブランスウェイトはセンターバック候補として計算できるのではないか。21歳と若いため、センターバックとして経験が浅いのは気がかりだ。しかし、今季はプレミアリーグ34試合に出場して実力を証明してきた。代表入りにふさわしい選手と言える。

主に右サイドから16ゴール6アシストの成績を残すボーウェンも見逃せない。イングランド代表の右サイドにはサカ、あるいはフォーデンが入れるが、ボーウェンも体の強いレフティーアタッカーとして評価を高めている。今季はプレミアでのキャリアハイ得点数も更新しており、今が全盛期の状態だ。