毎月8日は栃木県が定める「自転車の安全で適正な利用強化の日」です。さらに5月は広報啓発の強化月間になっています。そこで、自転車のヘルメット着用の促進に向けて高校生などが8日、宇都宮市内で啓発活動を行いました。

宇都宮市のオリオンスクエアで行われた街頭活動には、県や市の職員、宇都宮中央警察署の警察官のほか、高校生や自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」の貝原涼太選手などおよそ30人が参加し、自転車で下校する高校生らにヘルメットの着用を呼びかけました。

参加した宇都宮高校と文星芸大附属高校は自転車に乗る高校生にヘルメット着用を促すモデル校として、県や警察がそれぞれ認定した高校です。

ヘルメットの着用を努力義務とした栃木県の条例が施行されて、今年で3年目を迎えました。しかし、ヘルメットの着用率は去年7月に初めて行われた全国調査で栃木県は13.2%と全国平均の13.5%を下回っています。

また、去年発生した県内の人身事故のうち、自転車が関係する事故は全体のおよそ4分の1を占めていてそのうちのおよそ8割で自転車側に何らかの法令違反があったということです。

街頭活動を行った高校生などは、事故のない安全な栃木県を目指し、ヘルメットの着用やマナーアップを呼びかけていました。

自転車を利用する時はヘルメットを着用しているという、文星芸大附属高校2年の玉手凛也さんは「高校生が意外とヘルメットを着けていない人がいっぱいいた。もっと着けてほしいと思った」と話し、宇都宮高校1年和田佳大さんは「(ヘルメットで)自分の身を守ることで周りに心配をかけないことにもつながるので、大切だと改めて実感した」と話しました。

宇都宮ブリッツェンの貝原涼太選手は「(ヘルメットは)命を守ってくれるので、自転車に乗る時は必ず着けています。高校生は『髪の毛のセットしたい』と思うと思うが、命には代えられない。しっかり守ってヘルメットをかぶってくれたら」と強調しました。