弁護士の紀藤正樹氏が2日までに「X」(旧ツイッター)を更新。中古車販売大手「ビッグモーター」から事業を継承した新会社「ウィーカーズ(WECARS)」について言及した。

 ビッグモーターは自動車保険金の水増し請求問題が発覚したことで、創業者の兼重宏行氏が社長を退任。街路樹問題も発覚し、一気に客離れが起きたところに伊藤忠商事が支援の手を差し伸べていた。「過去との決別」として創業家と縁を切るとしている。新しい社長には伊藤忠商事の元執行役員だった田中慎二郎氏が就任した。

 創業者の兼重元社長だけでなく旧経営陣も新会社には関わらない。また、兼重氏の後任となっていた和泉伸二氏はビッグモーターから社名を変更した「BALM」の社長を続ける。BALMは「当社が関係するコンプライアンス違反行為について誠実に調査を行い、損害賠償への対応及び融資の弁済に誠心誠意努めてまいる」(同社公式サイト)としている。
 
 利益至上主義の企業風土を変えられるかが注目されている。一方で、紀藤氏は「新経営陣、勘違いしていないか。企業を立て直す前提に旧経営陣への責任追及が必要です。安く買った会社の財産は消費者を騙した結果生じたもの。その責任を曖昧にしたままの改革はあり得ない」と〝けじめ〟の必要性を訴えた。