乃木坂46の元メンバーで女優の伊藤万理華が主演のNHKドラマ「パーセント」が11日、放送される。これを前に伊藤がこのほど都内で取材に応じ、心境を語った。同局ドラマでの主演は初。

 伊藤は、「多様性実現」を掲げるテレビ局で障害者が出演するドラマを制作する局員の吉澤未来を演じた。同作には、2021年8月の東京パラリンピック開会式でパフォーマンス「片翼の小さな飛行機」で主役を務めた和合(わごう)由依も出演。同作でドラマデビューを飾る。演じたのは俳優を目指す、車いすの高校生・宮島ハル。

 伊藤は「『パーセント』はプロデューサーから直筆でお手紙をいただいて始まった作品。最初はどういう気持ちで挑もうかという迷いもありましたけど、実際にチームの皆さんにお会いして、その思いを払拭し、誠実な気持ちでやればいいんだと思って臨みました。ぜひ多くの人に見ていただきたいです」と語った。

 和合は「セリフのある役もやったことはないし、プロの役者さんについていけるか不安で。それでもやりたいことは全部精いっぱいできたので、すごく良かったなと感じています」と笑顔で振り返った。伊藤は和合との共演について「全部新鮮だからこそお芝居を楽しもうとしている姿を見て、こんな瞬間に立ち会えて幸せだなって。自分が初めてお芝居をした時のときめきを由依ちゃんを見て思い出しました」と穏やかに話した。

 伊藤は今回の役柄について「未来自身も初めてのことを体験して、いろんな障壁にぶつかって。言ってしまえば失敗しまくるんですよ。つい言ってしまったり、傷付けてしまったりを繰り返しながら、その中でどうやって成長していくのかも注目してください」と説明。その上で「今回の作品を見て、何をやりたかったのか、目指していたものが何だったかを(視聴者にも)一緒に振り返っていただけたらうれしいです」と呼びかけた。