米プロバスケットボールNBAレイカーズの八村塁(26)が、9日(日本時間10日)に行われたウォリアーズ戦で先発出場し、30分52秒プレーして20得点、11リバウンドと今季4度目の〝ダブルダブル〟を達成する大活躍。しかしチームは120―134とプレーオフ進出へ痛恨の2連敗を喫し、ダービン・ハム監督(50)に対して批判の声が上がっている。

 八村は2月に入ってから先発で起用され始め、そこからチームは驚異的な勝率をマークした。しかしシーズン前半の不振が影響し、プレーオフ争いは厳しい状況に置かれている。

 そうした状況を受けて、米メディア「ヤードバーカー」はハム監督がなかなか八村を先発させなかった采配を批判した。

「ハムは開幕当初、八村の代わりにトーリアン・プリンスを起用した」と指摘。その上で東地区の他球団のスカウトのコメントを紹介した。

「ハムが昨年の主力選手と(八村が)一緒にプレーしないことにこだわるとは、正直思ってもみなかったよ。ハムと対戦した両試合が終わるまで、彼があれほど長く(八村の先発起用を)待ってくれたことは間違いなくうれしかったね」。つまり、シーズン終盤まで八村を先発起用しなかったことで、その前に対戦を終えたチームにとってはありがたかったと敵の目線から皮肉まじりに語ったのだ。

 さらに同メディアは、レイカーズ内部の声も報じた。八村の先発起用がシーズン後半まで遅れたことについて「匿名を条件に近い関係者が語ったところ、選手やコーチ、レイカーズのスタッフたちはずっと、ハムがいつになったら、あらゆる実験から離れ(昨年のプレーオフで八村が)最後に奇跡のようなプレーをした〝核心部分〟に集中するのかと疑問に思っていた。そういうシーズンだ」と不満の声が上がっているという。

 昨季のプレーオフで覚醒した八村を、シーズン序盤から重用していれば、今季は上位進出もあったかもしれない。ようやく八村の実力を認めたハム監督だが、あとの祭りにならなければいいが…。