日本代表からの引退を表明したバドミントン男子元世界ランキング1位の桃田賢斗(29=NTT東日本)がこれまでの代表生活を振り返った。

 桃田は2014年に初の日本代表入りを果たすと、同年の団体世界一を決める国・地域別対抗戦のトマス杯で優勝に大きく貢献。「子供のときから憧れていた日本代表で戦うというのはすごく誇らしいことだった。誰しもができるポジションではないので、しっかり責任を持ってチャレンジできた」と胸を張った。

 世界大会で通算26回の優勝という輝かしい実績を残した一方で、挫折も経験した。16年4月には違法賭博への関与が発覚し、金メダルが期待されていたリオデジャネイロ五輪への出場がなくなった。それでも約1年間のブランクから復帰後には世界選手権で2度の優勝を果たした。

 桃田は「17年の復帰以降は、勝つことだけが全てではないということで、コート内外での行動で応援されるような選手になりたいと思ってやってきた。達成できたかどうかは分からないけど、今ではたくさんの人に応援していただけるようになった」と語った。

 そして注目される今後については「チームの練習に参加しつつ、バドミントンの楽しさを感じてもらえるようなイベントも発信していきたい」と抱負を語った。