またもや完ぺきな火消しを見せた。巨人・高梨雄平投手(31)が23日の中日戦(ひたちなか)で2点リードの7回一死一、三塁から救援登板し、この回を無失点に抑えた。

 しびれる場面での登板となった。ここまで無失点の好投を続けていた先発の山崎伊に代わり、7回途中のピンチからマウンドへ。一発が出れば逆転の場面だったが、代打・大島を遊ゴロ、山本から見逃し三振を奪い、得点は許さず。ベンチで祈るように見守っていた山崎伊も笑顔で先輩左腕を迎えた。

 これには阿部監督も「素晴らしい、その一言です」と脱帽。山崎伊も「高梨さんには前回も厳しい場面で代わってしまっているので、自分で投げ切れる実力を付けられるように頑張ります」と感謝の言葉を口にした。

 高梨にとっても「罪滅ぼし」の登板だったようで…。

「去年、結構伊織の勝ちを消しているので、僕もやっぱりそういう思いはありますね。去年消してしまった分、なんとか勝ちを付けてあげたいなという気持ちではあるので」

 先輩と後輩、互いに抱いていた思いが零封リレーという形で成就したようだ。