F1マクラーレンの育成ドライバーで〝セナ2世〟と注目を集めるガブリエル・ボルトレト(19)を、3連覇中の王者マックス・フェルスタッペン(26)が称賛した。

 ボルトレトは昨年F3のチャンピオンに輝くなど類まれな潜在能力を見せており、そのドライビング技術は天才と称されている。出身地がブラジルのサンパウロ州という共通点から、同国の英雄である故アイルトン・セナと比較する声も上がるほどの逸材だ。

 欧米のスポーツを扱うメディア「スポーツラッシュ」は、この有望株をフェルスタッペンが高く評価したと伝えている。フェルスタッペンは「彼は素晴らしい男だよ。彼はとてもいい子だね。そして彼が好調を続ければ、もちろん成功する可能性があると思う」と評した。

 同メディアは「フェルスタッペンはボルトレトがブラジル出身であることで、彼に大きなプレッシャーがかかることを意味するとも指摘している。ブラジルは、世界の舞台で旋風を起こすチャンピオン級のドライバーを切望しており、ボルトレトが早い段階で示している将来性により、彼も同様のドライバーとなる可能性がある」と期待の大きさを強調した。

 ボルトレトの才能にほれ込んでいるのはフェルスタッペンだけではない。2022年に、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は自身の所属するマネジメント会社「AI4」に誘って契約。「この若いブラジル人選手は、アロンソとは常に連絡を取り合い、順位を上げるために懸命に努力してきている」と同メディア。レジェンドから英才教育をを受けているという。

 そして昨年、マクラーレンが育成ドライバーとして契約。くしくもセナ氏はマクラーレン・ホンダで活躍しており、この点もボルトレトへの注目度を高めている。

 セナがサンマリノGPの事故で亡くなってから、1日で30年。天才の再来にF1デビューの期待が高まる。