広島の5年目・石原貴規捕手(26)が10日の中日戦で今季スタメン。攻守に気を吐き、6―3の勝利に貢献した。

「8番・捕手」で出場した一戦で、まずはバットで存在感を発揮した。3回の第1打席、中日・松葉からあと数メートルで〝柵越え〟の左翼フェンス直撃二塁打を放つと、6回一死一塁では右前打で好機拡大。「バッティングはたまたまなんで」と謙遜したが、マルチ安打と1犠打で仕事をこなした。

 守っても先発・アドゥワ誠投手(26)とのコンビで、中日打線を4回のカリステの一発のみの6回2失点でまとめ、その後は3人の中継ぎ投手をリード。試合後には今季3勝目のアドゥワとともに本拠地のお立ち台にも上がった。

 前日までの30試合で赤ヘルの先発捕手はここまで、ベテラン・会沢が10試合、侍ジャパンにも選ばれた坂倉が20試合と2人が分け合う形だったが、この日は〝3番目の男〟が攻守でチームの3連勝に貢献した。

 試合後は「いつ出てもいいように、とは思っていました。硬くなるともったいないというか『ガチガチに力んで失敗しました』となると、次への反省がなくなると思い『今、自分ができることを出せるように』と思って出られたのが良かった」と、勝利で締めくくった今季初スタメンに充実感を漂わせていた。