女子プロレス「スターダム」のワンダー王者・安納サオリ(33)が、浮上している〝闇の黒虎〟スターライト・キッドの「コズミック・エンジェルズ(CA)」入りに疑問の声を上げた。

 4月の横浜大会でキッドが極悪軍団「大江戸隊」を追放されたのを機に、安納が所属するCAが大きく揺れている。リーダーの中野たむが救いの手を差し伸べ、CAとキッドの共闘が実現。ところが同じくCAのなつぽいは、中野とキッドが2人の古巣「STARS」に戻ろうとしているのではないかと予測し、ユニットの分裂を危惧する。

 これまで安納は「何か、たむとか勝手にやってんなと思ってました。なつみ(なつぽい)も入れて3人で仲良くして、何やねんと」と一歩引いた位置から見ていたが、5日の福岡大会でキッドと組んだことで不安が確信に変わったという。

「組んでみて違和感あるかなと思ったけど、そこまで感じなくて。ただCAに入るとなると、ちょっとこれは(CAが)変わるんじゃないかなと。あの子が一人で持っているカラーが濃すぎるんで、もし本当に入るなら考えもんやなって」

 リング上で共闘する分には問題ない。ただし実際にユニットに加入するとなると、中野が「アイドル的かわいいプロレスラーが、見た目と裏腹に泥くさいファイトするユニット」と掲げるCAの特色に影響を及ぼす可能性が高いという。

〝キッド問題〟の前に、まずは目の前の責務を果たす。18日の横浜武道館大会のワンダー王座戦では壮麗亜美を迎え撃つ。12日後楽園大会の前哨戦では直接フォールを奪われたものの、王者に悲壮感はない。V3は確実とばかりに「その先に約束があるんでね。それに自分のためでもあるから。ちょっとね、考えていることもあるんですよ」。ニヤリと笑った白の王者は横浜決戦に集中した。