女子プロレス「マリーゴールド」で珍事が起きた。初代ユナイテッド・ナショナル(UN)王座決定トーナメントとして29日の仙台PIT大会で行われたMIRAI(24) vs 青野未来(33)は、3度目の時間切れドローになった。

 2人は16日名古屋大会で激突したが、15分時間切れドロー。5分間の延長戦でも決着がつかなかった。しかも、再戦となった23日新木場大会でも延長戦の末にドローとなり、今回が同一カード3度目の対戦となった。

 だが、この日もお互いの意地が炸裂し、最後まで一進一退の攻防。結局、お互いに決め手を欠いたまま15分ドローに。5分間の延長戦でも決着がつかなかった。

 異例の事態を受け、団体では7月13日の東京・両国国技館大会で同一カードを組むことを決定。勝者が、すでに1回戦を突破している〝大怪獣〟ボジラと新王座をかけて激突する。つまりMIRAIと青野がベルトを取るには、2試合のダブルヘッダーを強いられる。

 試合後、MIRAIは「また決着がつきませんでした。本当は今日勝って、明日の宮古大会、両国につなげたいと思っていたんですが…」と唇をかみ締めた。故郷凱旋となる30日の岩手・宮古市シーアリーナ大会に弾みをつけられなかったことを悔やみつつも、モチベーションは下がっていない。

「ここまで来たら、もう両国、1日2試合でも3試合でも4試合でも何試合でも勝って、絶対に初代のベルトを手に入れます。とりあえずこの気持ち、いったん切り替えて自分の凱旋試合に行きたいと思います」と気持ちを引き締めた。

 一方、青野も「すみません。決められなかった…」と悔しさを隠しきれない。それでも「こんなバチバチにやって、本当だったら体もズタズタだし。でも3戦して、ずっとアドレナリンが出ています。MIRAIと戦うのは楽しいし、両国で私がベルトを巻くイメージしかしてない。両国で万全でボジラとやりたかったけど、熱いエネルギーを持ったままボジラをぶっ倒してやるんで」ときっぱり。両国決戦でいよいよ決着がつくのか注目だ。